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第63話
何時だ?
近くに置いたスマホを見つけたので時間を確認すると、7時だった。
休みにしては起きるのが速いと思いまた寝ようとすると、背後に熱くなっている絢人のモノを感じてしまう。
「……っ……」
寝息を立てているからわざとではないと思うが、これは生理現象だからと思って考えないようにしても、その存在感におれのカラダは反応した。
トイレに行って抜いてくるかと思ってカラダを動かすと、絢人がうーん、という声を出す。
起きたのかと思って振り返ると、絢人はまだ寝ているのが分かった。
どうする?
起こしてもいいからトイレに行って抜くべきか、それとも……。
「…………」
我慢する、という選択肢は選べなかった。
絢人のソレだけでなく、匂いもおれをその気にさせて、抑えられなかったからだ。
もう、起きたっていい。
おれはなるべく最小限にカラダを動かしてベッドから抜け出しトイレに向かった。
「はぁ……」
ドアを閉めて便座に腰を下ろし、下に履いているものを脱いでいると、こちらに向かって歩いてくる足音が聞こえた。
「兄上様……!!!」
「な……っ、お前ノックなしでドア開けるなんて有り得ねぇだろ」
勢いよくドアが開くと、絢人が驚いた顔をしておれを見る。
下半身丸出しでトイレの便座に座っているから仕方ないのかもしれないが、見られたくはなかった。
「申し訳ございません、ですが朝からこのような刺激的なお姿の兄上様を見られるなんて……」
「ちょ……ッ、やめろ、こんな所で……」
絢人はおれの傍に来ると、半勃ちになっているおれのを口に収めて音を立てて吸い上げるように触れてきた。
「うぁ……ッ、、、」
このままされたらイッちまう、というところで絢人がおれのを咥えるのを止めた。
「兄上様、向こうで続きをしませんか?」
いつもと違う、口元だけ浮かべた妖しさのある笑み。
「クソっ、お前最悪だ……ッ、、、」
我慢出来なくなっているおれはそのまま絢人に従った。
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