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第64話
午前中いっぱいセックスして、夕方まで寝て、起きたら絢人に教えられながら一緒にハンバーグを作って。
普通に美味かったが、次は兄上様おひとりでやってみましょうと笑顔で言われて、同じ味がひとりで出来るのかと思ってしまった。
流石に明日は仕事だし午前中散々ヤッたから風呂入ってすぐ寝ると思っていたら1回だけと強請られて。
応えるおれもおれなんだが、疲れて即爆睡したのが良かったのか翌朝はいつもより寝覚めが良かった。
「おはようございます、兄上様」
起きたら絢人が朝食と弁当を準備してくれてて、おれは支度して食べるだけで済んだ。
「美味い」
「ありがとうございます、お味噌汁は沢山作りましたので夕飯の際にも食べられます」
朝は俺が作りますから兄上様はゆっくりお休み下さいね、と話す絢人の瞳は朝っぱらから眩しいくらいに輝いている。
一方で爽やかな印象には似つかわしくない首筋に見え隠れする赤黒い跡を見ると、おれにも同じようなものがついているのだと思った。
最初の頃よりは落ち着いてきたが、絢人はおれにマーキングしなければ気が済まないらしい。
「今日、会議と打ち合わせがあるのでずっと社屋にいるのですが、兄上様と一緒にお昼を頂く事が出来たら御一緒してもよろしいでしょうか?」
「あぁ、構わない」
「ありがとうございます」
それからおれの車で一緒に出社して、昼は食堂の前で待ち合わせする事にしておれたちは別れた。
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