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第68話
「嫌だ……ッ、やめろ……うぅ……ッ、、、」
こんな事されてる場合じゃない、という気持ちとは裏腹にカラダは与えられる刺激をもっと欲しがり、勝手に腰が動いてしまう。
「兄上様、ご自分でも分かっていらっしゃいますよね?こんなに腰をいやらしく揺すられて……」
「わ……分かってる、分かってるからもぉ……ッ、、、」
「…………」
おれが息を上げながら言うと、絢人は無言でおれの股から手を離す。
「兄上様、履いているものを全て脱がれてから壁に手を付いて俺にその可愛らしいお尻を見せてください」
「……っ、、、」
我慢出来なくなってしまったおれは絢人の言う通りにしてしまう。
足元に下着とスラックスを落とすと、壁に手を付いて絢人に何度も見せている尻を晒した。
「俺とセックスばかりしているからでしょうか、前より少し大きく、いやらしさが増したようにも見えます……」
「んあ……ッ、、、」
尻の孔を舌で舐められ、指を突き立てられると、内部が濡れてしまっているのが分かる音がした。
「お仕事中なのに……兄上様、こんな淫らなカラダにしてしまい、申し訳ございません……」
ベルトのバックルを外す音とスラックスのファスナーを下ろす音が聞こえてすぐ、絢人に腕を引っ張られて前を向くように促される。
「時間がそんなにありませんのですぐに済ませてしまう事、どうかお許しください」
「な、、、ぅあぁぁッ!!!」
絢人にカラダを持ち上げられたと思ったら、そのまま孔に熱情を押し込まれる。
「兄上様、どうかお静かに……」
「うぅっ、うぁっ、くぅ……ッ、、、」
穏やかな口調とは裏腹に、絢人の動きは激しくて、おれは落ちないようにとその背中にしがみつくように手を伸ばした。
「ぐ……うぅっ、あ゙ぁッ……!!」
弱いトコばかりを突かれて、おれのカラダは耐え切れずイッてしまう。
男女の部分どちらからも液体を放ってしまったせいでカーペット地の床にそれらが落ち、染みが出来ていた。
おれがイクと、絢人は満足そうに笑みを浮かべ、おれと繋がるのを止めておれのカラダに付いた液体をハンカチで拭いてから身なりを整える。
「……続きは夜にしましょう、兄上様」
部屋にあった消臭スプレーと布巾とで染みを誤魔化すようにした後で絢人はこう言って、おれの額にキスをした。
「さ、兄上様もお急ぎください。午後のお仕事に遅刻しては困りますので」
にこりと笑って話す絢人の目の奥に燃え滾っている熱情があるのをおれは感じた。
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