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第93話
シャワーを済ませた後、2回戦目がはじまる。
「んぅ……ッ、あぁ……ッ、、、」
タオルでカラダを拭くと裸のままベッドに向かい、背後から抱き締められて乳首だけを弄られるおれ。
絢人的には妊娠に備えてのマッサージのつもりらしいが、おれにとっては毎回カラダが疼いて頭がおかしくなりそうになるから拷問みたいなものだった。
「ぁ、絢人ッ、これ、ゃだ……ぁッ、、、」
「兄上様、まだそんな事を仰るのですか?これからの為に必要な事なのに……」
「ひぁッ、あぅ……ッ」
耳許で囁かれ、耳朶を甘噛みされた後で首筋をきつく吸われると、おれは堪えられなくて自分で男の部分に触れてしまう。
先走りの液でぬるぬるになっている先端を撫でるだけでイッてしまいそうだ。
「……兄上様、もう少し頑張って下さい」
「あぁっ!!」
おれの手の下で絢人の大きな手がおれの根元を強く握ってくる。
「や……ッ、なんで、おれ、イキたいのに……ッ、、、」
せり上がってくる熱に感情まで抑えられなくなって、恥ずかしい言葉が口から出た。
「もう少しですから、ね?」
「ひ、いぃ……ッ……!!!」
指の腹で捏ねくり回すように触れていた指が急に強く、抓るというか扱くように乳首を刺激してきた。
「あ"ぁッ、も、むり、やだ……あぁッ、、、」
情けない事に涙まで出てきて、目の前が霞んだ。
「ゔゔ……ッ、お前だっておれに早くぶち込みたいと思ってるくせに……っ、、、」
背中に当たっている、絢人の熱い欲情。
ソレを刺激するようにカラダを擦り付けると、
「兄上様、あまり煽らないで頂けますか?」
と、絢人は乳首から手を離しておれを四つん這いにさせると、尻を撫でてきた。
「あ……ッ、ようやくその気になったか……」
「兄上様のお口からそんな事を言われて応えないなんて有り得ません……」
「く……ゔぅッ、ゔぁッ、、、」
今度は後ろの方……毎日使われて縦に割れてしまった孔に熱情を押し込んでくる。
「あ……ッ、ンんッ、うああぁ……ッ……!!」
根元を握っていた手が腰に移動すると、おれはすぐにイッてしまい、ベッドに精を吐き出してしまっていた。
「兄上様……ッ、、、」
イキっぱなしになっているおれの腰を掴んでいた絢人の手が両手首を掴み、腹の奧まで熱情を打ちつけてくる。
「ぐ、、、あぁ、、あぅ……ッ、、、」
膝がおかしくなってベッドにうつ伏せになってしまっても、絢人はおれと繋がる事を止めなかった。
のしかかられて感じる、絢人のカラダの重さと熱さ。
それと、セックスの最中ずっと手を握ってくれて、その時に指に嵌められた指輪が重なっているのが見えたのも愛おしくて、胸がいっぱいになった。
「あやと……」
行為が終わっても離れたくなくて、おれは絢人にキスをねだってしまう。
そんなおれに、絢人は嬉しそうな顔をして応えてくれた。
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