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第六章 8 *R18

 黒のスキニージーンズの前を寛がせ、下着ごと少しずり下げる。  熱い昂りが露になった。  ウイの喉が鳴る。  彼は迷うことなくそれに口づけ、愛おしげに口に含んだ。 「おい……っ」  女にはされることはあっても、男のウイにされるとは思わなかったのか、自分の顔の上の枕を取ろうとした。 「ダメだ。まだ、見るなーー今見たら萎える」  かなり敏感になっているそこを含まれたまま喋られては敵わない。う……っと軽く呻き声を漏らした。  何処か必死さが感じられるウイの声にトワは動くのをやめた。  ウイが自ら下肢を全て曝け出した時には、自分の昂りはもう雫を垂らしていた。彼はそれを自分の手に塗り、トワの熱を受け入れる場所を解し始めた。  口はトワのそれを愛撫しながら。  恋人同士の行為でなないことに焦燥感がウイにはあった。萎えることなく、時折聞こえるトワの色のある声にほっとする一方で、早くしなければと自分に無理を強いる。 (まだ、キツいけど。でも……)  先走りの味が口の中に広がり、ウイはそこから口から離した。  一呼吸して、なるべく力を抜くようにしながら、ゆっくりとトワを迎え入れた。  それでも。 「つ……」  と、痛みに思わず声が漏れてしまう。  全部咥えきれないと思った瞬間、腰に手が添えられた。そして、下からの突き上げを感じた。 「あぁっ」   突然のことで悲鳴にも似た声が上がる。  見るとトワの顔の上には枕はなく、こちらをじっと見ていた。 「見るなって言ったのに……っっ」  ウイの目に涙が滲む。  それは快感からか、悲しみからか。 「なんでだ?」 「おまえはユエの顔でも想像してればっ……いいんだよ……っっ」  トワが自ら動いたことで奥深くまで咥え込んでしまい、声も掠れて途切れ途切れになる。 「ーー……綺麗だ」 「え……」  トワが『ウイ』の名前を呼んだのはわざとだ。『ユエ』ではなく『ウイ』を見ている。それを伝えたかった。  良く手入れされた輝くような白い肌。細い腰。すらりと長い、触り心地の良い足。  自分を見る熱い、そして、切なげな美しい顔だ。顔は前から綺麗だと思っていた。しかし、今日程美しいと感じたことはない。  トワは片手でするりと太腿撫でた。 「うっ……」  その途端ウイは限界に達して、白濁をトワの腹に散らした。 「ごめ……っっ」 「気にするな」  『自分』を見る瞳と、『自分』を労る声に白い肌は、顔も身体もうっすら紅色に染まり、更に美しさが増した。 (今だけでも……。このまま死んでも……いい) ★ ★  部屋の中も外も静まり返った中に、躊躇いがちなノックの音がした。  ちょうどシャワールームから出てきたウイが、白のタオル地のバスローブのまま、それに応じた。      

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