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初デート、二度目のキス、そして......②

「.........」 大河は人知れずため息を吐く。 青木と仲良くなりたくて、せっかく佐々木にセッティングしてもらったのに、何故か分からないが女性に囲まれて身動きが取れない。 大河はチラチラと青木の方を見る。何度も目が合うので、青木の方もこちらを気にしてくれているような気はするのだが。このままでは一言も話せずに終わってしまう。 「ねぇ、大河くんってめちゃくちゃモテそうだよねー!」 「いや......そんなことないけど」 大河の言葉に嘘〜!と周りを取り囲む女性たちが盛り上がるような声を上げる。 「ほんとだよ、恋人もいないし......」 さっきの言葉のどこに盛り上がる要素があったのか分からずに首を傾げながら、大河はそのままを口にする。 女性と付き合ったことはあるが結局は振られて終わるのだ。本当にモテるというのは、一人の人を大事にして長く付き合っていくことができる人のことだろう。 「彼女いないなんて本当なの?」 キラキラした目で大河を見てくる女性たちを不思議に思いながら頷く。 「本当だよ......」 大河はそう言いながら青木の方を意識する。青木に今付き合っている人がいないということは、佐々木が教えてくれていた。 「今絶賛恋人募集中」 無意識に言葉に力がこもる。青木の反応が気になって大河は伺うようにそちらを見た。 目が合った青木が驚いたように慌てて視線を逸らす。 「............」 なんだろうか、なんとなく、青木が大河の視線を避けるように目を逸らしたような気がして、ツキンと心が痛んだ。いつもは大河が見つめると、そっけないふりをしながらも優しく笑ってくれるのに。ツキツキと痛む胸を抱えながら、大河は女性たちに話しかけられる話題に答えていった。 そして一向に青木の側に行けないまま、ただ時間だけが過ぎていってしまう。 (今度こそ連絡先を聞くって決めたんだ) 大河は意を決して青木の方を見た。するとばっちりと青木と目が合う。 (あ......やっぱり俺のこと気にしてくれてる......) それに勇気を得て青木の方に行こうと大河は立ち上がろうとした。 だけど。 青木は大河と目が合うと、眉を顰めて思いっきり視線を逸らした。そしてそのまま大河に背中を向ける。それは完全に大河を避けているようにしか見えなくて。 「っ......」 大河は息を飲む。 青木はそれから大河を振り返ることなく、目の前の女性と楽しそうに話し出した。視線を逸らされたことに胸が痛むのと同時に、笑顔で女性と話す青木の姿にちりちりと胸が焼けるような感情が沸き上がってきて。今にも青木を自分の方に引き寄せたい衝動に駆られる。 「............」 感じたことのない初めての感情に大河は戸惑いを覚えた。その間も青木はにこにこと女性と話をしていて。 その姿を見つめながら大河は胸を押さえてその衝動に耐えていた。 「俺ちょっとトイレ」 そう言って青木が席を外す。あれからずっと青木は大河の方を見てくれない。 席を立つ青木の背中を見送って、大河は焦りを感じる。こんなに感情がコントロールできないのは初めてだ。青木に背中を向けられるだけで寂しくて仕方なかった。 だけど弱気になっている場合ではない。今日こそは青木に連絡先を聞いて食事に誘うと大河は心に決めたのだ。決意も新たに、大河は気合を入れるため、目の前にあった瓶からアルコールをコップに注ぐと一気に飲み干した。 「神崎!それ......!!」 後ろで佐々木の慌てる声が聞こえる。それに振り返ろうとして、大河は振り返れなかった。 急にぐるぐると視界が回りだす。 「あーあー、こりゃ遼に怒られるな......」 かすかに聞こえた声が遠くなり、大河は目の前の机に突っ伏した。 「大丈夫か......」 ぐるぐると回る世界の中、優しい優しい掌が背中を撫でてくれていた。 (ああ......この手は......) 大河はこれが誰の手か知っているし、その手に撫でられるのがとても好きだ。 その優しい手の主を見るために、酔いが回る頭を振り切って、大河は目を開ける。目の前に優しい手の主、青木の顔が広がった。それだけで安心して大河はホッと息を吐いた。 「ほら水」 「あ、りがと......」 とても心配そうな瞳で青木が大河を見つめる。不謹慎だと思いながらも、さっきまで背けられていた視線が大河に向いていることに嬉しさを感じた。水を受け取るが、数口飲んだところで手に力が入らなくなり溢してしまう。濡れるのも構わず青木は大河の服を拭いて背中を撫でてくれた。 それが、あまりにも優しくて、愛しさを押さえきれなくなる。 (おれも......触れたい......) 大河は青木の手を握りしめた。簡単に包み込めるその華奢な手に、言いようのない熱を覚える。 その頬に触れて大河は青木を見つめた。大河の視線に青木が頬を染める。赤くなった青木が可愛くて、抑えきれない気持ちのまま大河はその唇に口付けた。 「っ......」 青木が息を飲む。触れた唇が柔らかくて、もっとと思った。 耳を撫でるとその口から息が零れる、開かれた口の間に舌を差し入れ大河はキスを深くした。青木の唇も舌もとても甘い。大河はもっとと思う気持ちのまま何度も口付けた。 徐々に青木の体から力が抜けていく、大河は満足いくまで堪能するとそっと顔を離した。とろんと蕩けた瞳で青木が大河を見つめている。上気した頬が可愛くて、目の前の頬を両手で包み込む。こんな顔を彼にさせたのが自分だと思うと嬉しくて大河は微笑んだ。 すると青木が大河の服を掴む。 (ああもう......どの仕草も可愛い......) 堪らなくて大河は青木の名前を呼んだ。 瞬間。 「最低っっ!!」 頬に強い衝撃を受けたと想ったら、突然青木が駆けだした。去っていく青木の横顔が見える、その顔はどこか悲しそうな表情をしていた。 突然のことに驚くが、瞬間的に青木を引き留めないとと感じて大河も立ち上がろうとする。 「っ、~~~~」 だけど視界がぐらりと歪んで大河はその場に蹲った。 「まって......はるかちゃ......」 それでも青木を追いかけようと大河は必死で立ち上がろうとする。すると余計にぐるぐると視界が回って大河の意識がそこで途切れた。 「............」 大河は目を覚ます。 (ここは......) そう思って辺りを見まわそうとすると、顔から濡れたタオルが滑り落ちた。それにハッとして大河は身を起こす。頬がジンジンと熱く熱を持って痛む。それに大河はここがどこかと、自分が何をしたのか思い出した。 「おー神崎。気分マシになったか?」 「佐々木......」 聞こえた声に横を向くとのんびりとした感じで佐々木がスマホをいじっていた。 「二十度の酒、一気飲みするから焦ったわ」 焦ったという割には、そんな風にちっとも見えない感じで佐々木が笑う。大河が飲んだのはそんなに強いお酒だったのか、どうやら自分は酔いつぶれてしまったらしいと大河は理解した。 「......青木は?」 大河は今一番気にかかっていることを聞くと、佐々木がフッと笑った。 「帰ったよ。あれはかなり怒ってたな~」 その言葉に大河の胸がギュウと締め付けられる。胸から首元が締め付けられるようでうまく息ができない。 「それか、傷ついたか、どっちかだな」 佐々木の言葉は胸を押える大河には届いていなかった。 (俺はなんてことをしたんだ......) 今更ながら大河は青ざめた。酔った勢いで男にキスされる、しかも人前で。普通こんなことをされたら相手はどう思うだろうか。 考えて胸が苦しくなる。青木が怒るのも当然だ。 例えそれが勢いでもなんでもなくて、ずっと触れたいと思っていた気持ちが、アルコールが入り抑えきれなくなったせいだとしても。大河が青木のことを好きだとしても、それを知らない青木には、ふざけていると思われたかもしれない。 (え......好き......?) そう思って大河はハッとする。思った瞬間、次から次へとその気持ちが溢れて止まらなくなる。 (俺、青木のこと好きなんだ) 大河はやっと気付く、自分が何故こんなに彼が笑うと嬉しいのか、彼にもっと触れたいのか、彼とずっと一緒に居たいのか、それは全部全部大河が青木を好きだからだ。 「っ......」 大河は口を覆う。 青木は何度も助けてくれた、大河がどんなドジをしても何をしても、いつも笑顔で笑いかけてくれたのに。 そんな優しい彼を自分は怒らせたのだ。 もう許してもらえないかもしれない。あの笑顔をもう見れないかもしれない。そう思ったら絶望に襲われる。好きだと告げる前に失恋するなんて。 まだ酔いが完全に覚めておらず、体調が悪いことも重なって、大河の思考がどんどん暗くなっていく。 「なーんて顔してるんだよ」 「ちょっ」 すると急に佐々木が大河の額にデコピンをした。おでこを押えて大河が佐々木を見る。 「お前ほんと弱っててもイケメンだな」 弱々しく憂いを秘めたその姿が、さながら困難に直面した映画の中の主人公のようで、様になるなと佐々木は思った。 「伝えたいことがあるならちゃんと伝えないと、まだ結果がどうなるかは分からないだろ」 な、と佐々木が言い聞かせるように大河に言う。 「当たって砕けろって言うし」 「いや、砕けたくはないんだけど......」 佐々木は勘がいいタイプらしい、どうやら大河の気持ちはバレているようだ。 「......そうだな」 だけどその明るい声と雰囲気に、大河の心にも光が灯る。 「やれることは全部やらないとな」 好きだって言おう。青木に気持ちを伝えよう。例え結果がどうだったとしても、このままになんて絶対したくない。 瞳に強さが戻ってきた大河を見て、佐々木がその背中を叩く。 「ダメだった時は、また合コン開いてやるよ~」 まあダメではないだろうけど、と佐々木は心の中で呟く。 「そういや......合コンダメにしてごめんな」 すっかりみんないなくなっている。あんな騒ぎを起こしたんだ、女性たちも引いて帰ってしまったかもしれない。 「いいっていいって、女子の番号は全部ゲットしたし気にすんなよ。あっそうそうみんなから、神崎くんに応援してるから頑張ってね!って伝えといてって言われた」 「......うん」 何を?と大河は思ったが、何事もなかったようでホッと胸を撫でおろす。 「ありがとな佐々木。青木はいい友達を持ってるな」 「.........」 大河は思ったままを口にすると、佐々木を見つめて微笑んだ。それに佐々木が目を逸らすと頭を掻く。 「こりゃあ遼が落ちるわけだわ......」 ほんのり赤くなった佐々木の頬を、横から眺めながら大河は首を傾げた。 「ほら、ちゃんと頬冷やせって、腫れたりしたらあいつ気にするだろうからな」 「うん?」 あいつって?と思いながらも、大河は滑り落ちたタオルを拾って頬に当てた。 思うのは怒らせてしまった彼のこと、去っていく彼の表情がどこか悲しそうだったのを思い出して胸が痛む。 彼の笑顔が見たい、いつも笑っていて欲しい。そんな気持ちが止まらなくなる。 (明日、青木のところに行こう) 大河は自分の心にそう誓った。 「っ......ハァ......ハ」 息を切れるのも厭わず大河は廊下を全力疾走で走っていた。目指すは昨日怒らせてしまった彼のところ。 あんな風にキスをして、その上好きだなんて言ったら優しい彼をさらに怒らせてしまうかもしれない。それでも、この溢れる気持ちを伝えないまま後悔するのだけは嫌だ。 大河の頭の中に青木の笑顔が浮かぶ。 早くあの笑顔に会いたい。 せめてあの笑顔だけでも取り戻す。それを心に誓いながら、経済学部へと続く真っ直ぐな渡り廊下を大河は駆け抜けた。 「俺っはるかちゃんのことが好きなんだ!」 想いを告げる大河の言葉を聞いて、青木はきょとんと目を瞬かせた。そこから青木の手を握りしめて堰を切ったように言葉を続ける大河に、青木の顔が徐々に緩み出す。 (はるかじゃなくて、りょうだったんだ......) 遼の名前を大河が『はるか』だと勘違いしていたと分かった頃には、遼の顔はすっかりいつもの楽しそうな表情に戻っていた。 そして遼は笑い出した。 眩しくて大河を幸せにしてくれる笑顔。 (ああ......やっぱりこの笑顔が大好きだ) 「やっぱり笑顔、可愛い」 「っ......!」 そう言うと目の前の遼が赤くなる。それを見て笑顔だけじゃない赤くなった顔も、潤んだ瞳も、遼のすべてが可愛くて愛しいと大河は思った。 「ほらちゃんと言い直せよ」 触れる大河の手に遼が頬を寄せる。言っている意味が分かって、大河は真剣な瞳を遼に向けた。 「青木遼さん、大好きです。俺と付き合ってもらえますか?」 「うん、いいよ」 頷いた遼に、嬉しくて幸せで大河の顔に笑顔が広がっていく。堪えきれず大河は遼を抱きしめた。 恥ずかしそうに遼は突っぱねるが、離したくないと髪に顔を埋めたら遼は大人しく大河の腕の中に納まってくれた。 周りで拍手をするみんなの祝福がさらに嬉しさを膨らませていって。 大河が目を合わせると遼が笑った。大河の大好きな笑顔で。 その笑顔はとても幸せそうで、それを見つめる自分も今同じ顔をしているだろう。 (もう離さない、絶対に幸せにする) そう思って大河は、甘えるように凭れ掛かる遼を自分の腕の中に閉じ込めた。 それから遼とのお付き合いが始まった。 遼はやっぱり優しい、酔ってキスをしたことも、名前を間違えていたことも、大河を責めることなく全部許してくれた。 あんなことをしてしまった大河に、前と変わらず楽しそうに笑顔で側に居てくれる。 今までも十分可愛かったのに、日を追うごとに遼の笑顔が輝きを増してどんどん可愛くなっていく。そんな遼のことが大好きで愛しくて、日に日に彼への想いが深く募っていく。そしてそれは大河だけじゃなくて、側にいると遼が全身で自分を愛してくれているのが伝わってくる。 だから遼を見ていると、すぐに触れたくなって、抱きしめたくて堪らなくなる。大河はすっかり遼を抱きしめる癖がついた。遼を腕の中に抱きしめる、それだけでとても幸せで。 だけど本当は、本当は、その唇にキスをして、もっと深く、遼の奥まで大河でいっぱいにしたい。愛して乱して、遼のすべてが欲しかった。 でも大河は一度順番を間違えて、遼を怒らせてしまったから。告白する前にキスをして、遼を悲しませてしまったから。 次は間違えない。ちゃんと時間をかけてゆっくりと、遼を怖がらせないように仲を深めていかなくては。 可愛い遼に、もっと触れたくなる衝動を大河は密かに堪えていた。 (俺はバカか⁉) 待ち合わせ場所の犬の像の前に立ち、遼は心の中で叫んだ。 ちらっとスマホの時計を見る。時刻は待ち合わせ時間のおおよそ三十分前を指していた。 今日は大河との初デート。遼は昨晩服装に悩み、いつもより遅い時間に寝たにも関わらずアラームより早く起床した。家にいても落ち着かず、気付いたら出発し、気付いたら三十分前にここに辿り着いていた。 (ま、まぁ何かあったらいけないから早めに家を出たら思ったより早く着いただけだし) そう遼は気持ちを取り直す。 遼はそのままLINNを開くと、昨日の夜大河と交わしたやりとりの画面を表示する。 大河からはよく犬のスタンプが送られてくる。のんびりとした雰囲気のそれはどこか大河に似ていて、なんだか見ているだけで気持ちが和んでくる。 なんで犬のスタンプばかり使うのか聞いたら『青木が俺のこと犬みたいって言ったから』と返事が返ってきて。それで犬を使ってる大河が可愛くて、遼はすっかり大河が犬のスタンプを送るだけでキュンとするようになってしまった。 今は大河が遼のことを猫に似ているというので、犬と猫が仲良くしているスタンプを購入して二人でよく送りあっている。見返して知らずのうちに遼の顔がにやけた。 (俺たちラブラブじゃん......) 遼はふふふとほくそ笑む。 すると、周囲がざわめいた。 「青木!」 その声に遼は顔を上げる。 「っ......」 声の主はもちろん大河で。遼が自分を見たのを確認すると大河は遼に向かって手を上げて、嬉しそうに微笑んだ。その笑顔が眩しく周囲を照らす。それに遼も含め、周りにいた人は老若男女問わずみんな目がハートになった。 大河はデニムのパンツに白シャツ、その上に薄手のカーディガンを羽織っていた。 シンプルで清潔感のあるその服装が、181cmという長身でスタイルのいい(しかも筋肉もある)大河の魅力をさらに引き立たせていた。 (イ、イケメンにデニムと白シャツはあかん!) あまりのかっこよさに生まれも育ちも関東な遼の頭に、謎の関西弁ツッコミが浮かぶ。 「ごめん、待たせちゃった?」 他には目もくれず、真っ直ぐに遼だけを見て大河が駆け寄る。 「ううん......」 ポーッと大河に見惚れながら遼は首を振った。 「そっか、良かった。ていうか青木早いね」 「っ!」 大河の言葉に遼は我に返る。 「え......ちが、いや......」 大河のあまりのかっこよさの余韻で、今日のデートが楽しみすぎて早く着いてしまったことをいつもみたいにうまく誤魔化せない。 遼が言い淀んでいると。 「俺ね青木とのデート楽しみすぎて、気付いたら早く家出ちゃった」 大河がふんわりと嬉しそうに笑う。 「青木会いたかった」 大河が遼の頬を撫でる。昨日の夜もLINNしてたのに、というか昨日も学校で会ったのに、そう思うけれど。 「俺も......」 大河の表情も声も優しくて素直に言葉が零れ落ちる。 「会、いたかった......」 恥ずかしくて最後の方は、声が小さくなる。だけどそれだけで十分大河には伝わったようで、ただでさえ嬉しそうな顔が更に嬉しそうになった。 頬を染めながらも、そんな大河にキュンとして遼がはにかむ。 すると大河にギュッと抱きしめられた。 「ちょっ......」 学校ではないのでさずがに遼は慌てるが、大河は相変わらず遼しか目に入らない様子でにこにこしている。 「青木かわいい......」 「ん......」 耳元で囁かれて遼の体が跳ねる。大河はもう一度遼の頬を撫でると、名残惜しそうに遼を離した。 「じゃあ、行こっか」 大河はにっこりと笑って歩き出した。大河が背中を向けた隙に、遼は頬を押える。 (ちょ、かっこよすぎ‼) 遼は声にならない叫び声を上げた。 「青木?」 「あっうん、行こうぜ」 呼ばれた声に遼は大河を追いかける。そして二人は並んで歩き出した。

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