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第3話
4月1日
「来ちゃった」
両親を説得して野球部ではなく吹奏楽部に入部するべくこの私立 才華 学園高等学校へ晴れて入学を果たした
全国でも珍しく吹奏楽部は基本全寮制
部員数150名ほどいる吹奏楽部が苦楽を共にする寮……しかも全室個室……
お父さん、お母さん……学費のお支払いありがとうございます。
「ここだ……」
寮監「新規入寮生はこちらです」
ここでルームキーを受け取って入寮する感じか。寮監室もホテルのフロントみたいだな
「星野 暖 です」
寮監「306号室ですね」
まさかのカードキー!
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306号室 星野 暖
うぉー!!僕の城ー!!
ベッドふかふか!!陽射し気持ちいい!!!
ここで三年過ごすとか贅沢過ぎる!
はぁぁ……幸せ……一旦お昼寝しちゃおうかな
ガチャ
暖「!!!!」
<<<だれ!!?>>>
「あれ?いたの」
暖「だっ誰!?どうやって入ったの!?」
「え?そこの扉。」
扉!?あっこれ??
暖「何しに来たの?」
「何ってトイレ。ここトイレ洗面所シャワー室は共有」
暖「え?」
あっ……水回りは2部屋で共有なんだ。
「因みに俺先輩ね。」
暖「………失礼しました」
・
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ジャー!!!
暖「///」
トイレの音丸聞こえ……背徳感
「俺夜中トイレ起きないタイプだから安心して」
暖「あっ…はい」
「2年の草野 陽平 パートはトロンボーンよろしく 」
暖「星野 暖です!!」
2年生なんだ!眉毛イジってるしよくよく見たらヤンキーぽいから心配したけど、案外優しそう
草野「パートは?」
暖「……パートってなんですか?」
草野「え?担当楽器」
暖「俺初心者っす★」
草野「マジ?笑。希望楽器は?」
暖「…あのー…速水…せんぱい?って…楽器何ですか?」
草野「あぁ、お前も速水目当て?笑」
お前も??
暖「いや…たまたま…なんというか……道案内を受けまして…なんと言いますか」
草野「速水 一真 2年 テナーサックス」
暖「…テナー…サックス…」
2年生だったんだ
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