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第17話
【要 サイド】
※サックスパートリーダー
勢いで入部した吹奏楽部
当然全然吹けなくて当時のパートリーダーに毎日しごかれる日々でよっぽど野球やっていた方が楽だった
練習してもしても、周りは経験者ばかりで綺麗な音を出すことが出来ていない自分が恥ずかしくて1ヶ月で退部届けを出した
止めてくれたのは顧問の山下先生
今思えば体格が大きい俺に※バリトンサックスをやらせたかっただけなんだろうけど、まんまんと山下先生の口車に乗せられてパートリーダーにまで任せらた
※バリトンサックスはとても大きな低音サックス
要「なぁ暖、初心者だから吹けなくて当たり前。速水が教えてくれると思ったら大間違いだ」
暖「………」
要「ここは本気で全国取りたい奴らの集まりだ。邪魔しちゃいけない」
暖「…………」
要「努力はしろ」
暖「……はい」
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【暖サイド】
怖いと思っていたパートリーダーは誰よりも熱く、誰よりも努力してきた人だった
たしかに今思えばたまに工口 先輩に楽譜読んでもらっていたし、昼飯食べ終わるとすぐに楽器を吹き続けていた……
初心者のお手本、目指す姿が身近にいたんだ……
要「そこでだ!!」
暖「???」
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速水「おかえりー目赤いぞ。もう泣かせられたの」
暖「色々な感情が溢れて涙がでました」
速水「あっそう」
暖「もう少し興味を持って下さい」
練習を再開しようとする速水先輩の楽譜を閉じ、要先輩からいただいた部活後のスケジュールを譜面に置いた
速水「何これ」
18:00 夕飯
18:30 風呂
19:00 自主練
20:00 速水の部屋
21:00 消灯
暖「というスケジュールになりました」
速水「20:00速水の部屋ってなんだよ」
暖「速水先輩のお部屋にて……そのー…///」
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暖『山下先生の指導のーあのーそのー///』
要『あー、暖もやる?他の一年もうやってるよ?俺大きいけど入る?』
暖『大きいのはちょっと!!』
要『じゃあ速水でいっか』
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暖「とまぁ、こういうわけで」
速水「俺を巻き込むな!!しかも要先輩より小さいみたいじゃん」
工口 「速水、要より小さいよ?」
※お風呂でチェック済み
速水「いつからそこにいたんすか!」
暖「(モジモジ)」
工口「暖なら俺がやってあげるよ★ゆっくり解してあげる」
速水「待て待て待て!!あくまで呼吸法だろ?(発展しちゃうことのが多いけど……)パート内で指導が基本だし……」
工口「どうするの?速水先輩★」
速水「……暖は…俺が指導したい」
暖「かー///」
工口「パチパチ(してやったり)」
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