「駄目だよ。分からせだって言ったろ。こうくんが分かるまで今日はずっとこれ」 「わかったっ、わかったから」 「分かってねぇよ。俺怒ってんだよ。言うことあるだろ」 　乱暴な口調にぞくぞくする。俺はマゾじゃない。ただ、真顔のマキが綺麗で、低くじっとりと感情が乗った声は男らしく、色気がある。 「もう俺以外とやらないで」 　そのまま願われたら叶えずにいられない。 「……うう、分かった……俺が悪かった」 「うん。もう浮気しない？」 「しない、じないぃっ、ごめん」 「はあ～、もう、かわいい」 　ディルドをぐりぐり押さえつけられて、濁った声で謝った。顔なんてもう取り繕ってない。それを可愛いと言って、マキがぐぽんっと偽物を抜いた。 　うるうるした瞳で俺を見つめて覆いかぶさる。 「かわいいし、モテんの分かるから、不安だよ。でも信じてあげる」 「あっ」 　入ってくる。 　マキの、本物だ。 「こうくんが俺のことすげー好きなの、分かるし」 　ゴムをしてないことなんて今更言えなかった。 「あっ、うう、でかいぃ……」 「はあっ、すげぇ、とろとろ」 「あっあっあっ、だめだっ、ゆっくり、ゆっくり……っ」 　押し広げられて貫かれる。マキと同じサイズのおもちゃを買ったはずなのに、全然違う。本物は肉がすべすべで固い。熱くて、体温が合わさる。ぎゅうと上からも抱き着かれると、情が溢れて全部漏れ出した。 「あっ、あっ、きもちいい、う～ッ」 　マキの背中に手を回して縋りついて、快感を我慢するのをやめた。もう無理だ。どうせすぐいく。 「あっあっあっいくっ、いくいく……っ！」 　ぎゅっと抱きしめて足をマキの腰に回した。力が勝手に入って体が縮こまる。それをマキに支えてもらい、射精をともわないいき方をした。中イキだ。 「はっ、んぐ……っい……ッ！」 「うう、締まる……っ」 　息が詰まる。大きな快感の波が数度やって押し寄せてくる。波が引いたあとにハアハア息を吸って吐いてを繰り返そうとしたら、ますます怒張したマキが中に押し入ってきた。 「あ、ああ、待て、まっ、あっ」 　マキに体重をかけられると押し返せない。重たい筋肉に体を包まれ、自分からマキを受け入れようと広げた穴はぐぬ～っと質量を飲み込んでいく。パンパンに俺の腸内を膨らませて、マキはきもちいいところ全て圧迫する。 「はあっ、はあ、ふー……くそ」 　締め付けが苦しかったのか、ある程度のところまで進んで息を整えてから、マキが腰を引いた。 「こうくんの中、きもちいい」 　ずんっと中に突き入れられる。 「あっ！」 　いく。 「あっ、ひぐ、ひっ」 　いく、いく。中イキだから何回でもいける。マキの律動に合わせて快感を追い、そのままイきっぱなしの状態になる。 「いあっ、あっ、あんっ、うう」 「はあ、はあ、声、かわいい」 「う～～っ、ふぐっ、いっ」 「我慢しないでよ。聞きたい」 　可愛いなんて言える声じゃないだろう。野太い男の声があんあん言ってたら気持ち悪い。そうやって唇を噛みしめていたら、マキがキスしてきた。唇をぺろぺろやって舐めてほどき、俺の口を開かせる。 「んふう、ふっ、んん～～～」 　意識が腰振りに向いて乱暴な動作のマキの舌が、喉まで突っ込んでくる。上も下も貫かれてそれを支えのように縋ってしまった。 「ぷはっ、あっ」 「はあ、あ～っ、最高に気持ちいい」 　ぐりぐりマキが腰を回す。さっきから中のヒダにちんぽの頭がごんごんぶつかって、その奥の真空にちゅっちゅっとキスしてる。 「吸い付く……、ここ、入れていいの？」 　閉じた奥に押し当てられる。 　「いい、いい」と入れて欲しくて何回も頷いてしまった。何のために自分で広げたと思ってんだ。 　マキが俺の両足を抱えて肩に担いだ。正常位のまま奥に入れようと、足を上げて尻穴を上に向かせる。ずっと密着していたマキの体が遠くに行って、俺の足を抱える腕に縋った。 　体重をかけられ、沈んでいく。 「あっ、が」 　ぐぽっと貫通した衝撃が響く。ヒダが刺激されてきゅうと締まった。尻はここが刺激されると勝手に締まるように出来てる。 「はっ、きっつ」 「はああ、入ってるっ……う～～～」 　腹の奥にマキが居る。マキのために広げた穴がやっと埋められて、多幸感がじわじわと熱を持って広がっていく。まだ奥まで入りそうな気がするが、マキはヒダをカリの窪みにあてがって先端を吸われるのが気に入ったようだ。勝手にきゅうきゅうバキュームする内側に、気持ちよさそうに小刻みに腰を揺らし始めた。 「なん、これっ、やべぇ」 　ちゅぽちゅぽとローションが音を立てる。俺もやばい。精嚢がちんぽに圧迫されてぐ～っと精液を押し出そうとしてくる。意図しないのにきゅっきゅと締め付ける度に自分の首も絞めてる。 「もっと動いていい？」 　聞きながらマキはもう腰を引いた。ヒダがめくられて「あっ」と声が出た。俺の返事なんか待たずに動き始める。 「あっ、あっ、ああんっ、ああっ」 　声が完全に裏返る。ぐぽっぐぽっと出し入れされる感覚が頭まで上ってきて、聞こえもしない音に耳を犯された。ぐぽぐぽちゅうちゅう吸い付いてる俺の内側はマキの精液を絞り出そうと必死だ。マキはもう声としてわざと言ってるみたいなハアハアとした呼吸音を繰り返して、腰を前後させてる。 「あ～っ、いい、いきそ、いきそ」 「はあっ、はあっ、あっあっ、ああう」 　頭が真っ白になる。俺の方が早かった。精液作ってるところがずっと叩かれ続けてびゅーっと押し出された。まだ作成途中の煮詰まってない液がたらたら流れていく。 「あ～～～っ、あっ、まき、まきっ」 　いってるのにマキが止まらない。ラストスパートにがつんがつんぶつかってきて、体が仰け反ってぶるぶる震えた。 「～～～っ」 　いく、いく、いってるのにいく。 「はあっ、こうくん好き……っ」 　またセックスの最中に盛り上がって告白してる。でももうそれが勢いだけじゃないことを知ってるから、俺も言われるとぎゅうっと締め付けてしまう。最高潮のテンションでマキは上り詰め、中にびゅるびゅる出した。 「あっ、クソ……なか……」 　マキの精液が中に染み渡る。 　俺は中出しで腹を壊すタイプじゃない。でも掻き出さずにいると尻から精液がポタポタ垂れてきて気を取られる。洗わなければ。「どけ」とマキの体を押すが、マキはまた上体を倒して俺に乗っかってきた。ぐっと抱きしめてキスをする。 「んっ、んん」 　口内を犯されながら、ゆっくりとちんぽが引き抜かれた。ずるずる引きずって出ていく感覚がまた震えるほど気持ちいい。もう終わりだろうとぼやぼやキスをしていると、口を離してため息をついたマキに体をひっくり返された。 「ひざ立てて」 　四つん這いになれと促される。 「も……終わり、あっ」 「だめだめ、分からせないと。こうくんの彼氏がどれだけ嫉妬深いかさあ」 「うう、ごめ、ごめん」 　腰をなでなでされると、敏感になった体はそれも愛撫だと錯覚して喜んだ。そのまま出っ張った腰を掴んで「ケツ上げろ」と乱暴に指図され、勝手に体が言われたとおりにする。 　ちんぽが穴の上を滑る。 「もっと上げて」 　マキの腰の高さに合うように尻を引っ張り上げられる。震える膝を無理矢理立たせると、尻穴がちんぽをぐちっと食んだ。 「あっ、あああぁ」 　熟れた肉をかき分けてずぶずぶ入ってきた。すぐにさっきと同じ位置にたどり着き、マキはさらにぐいっと腰を引っ張った。 「ひぎっ」 　奥が。 「やっぱ、バックの方が入りやすい」 　みちみちと肉が開く音がする。精液とローションをまとったちんぽが奥の肉を濡らしていく。 「誰もやってないとこ、やらせてよ」 　二十歳になったばかりの奴がこんな年上の初めての男になりたがるなんて無謀だ。残念ながら俺は過去に最奥まで到達してる。 　でもマキほどでかいのは初めてかもしれない。マキのちんぽは長いだけじゃなくて太い。息が苦しい。腹筋まで使って酸素を吸って吐いてしてるのに、中にあるのが邪魔して腹が凹まない。 「あっ、ああ～、やあ」 「あー、狭い……はあ、根元、やば」 「ひぅっ、う～」 「入れてるだけで気持ちいい」 　マキのちんぽを全部飲み込んだ。尻穴を限界まで広げて先端から根元まで吸い上げようと収縮する。動かなくても勝手に尻が蠢く。もう体のコントロールが俺の意志から完全に外れた。　 　視界が揺らめいてベッドに沈み込んだ。上半身を突っ伏して、尻だけ高く上げた状態になる。捧げられた穴に容赦なくマキがちんぽを叩きつける。 「はうっ、はあっ、はあっ、まだいぐ、いぐ～、う～」 　唸り声しか出てこない。びゅっびゅっとちんこから何か吹いてる。生温かい液体がかかった腹がぶるぶる震える。 「ああ、どろどろだ……こうくん、すげぇきもちいい、もっとしゃぶって」 「ああ、あっ、もぉやらあ、まき、うああ」 　下半身も垂れ流しだし、顔からも色々垂れ流してる。口が閉じなくなってよだれが首まで伝う。涙が滲んで視界がぼやける。頭の中までもやがかかって何も考えられなくなる。きもちいい、と今分かる快感だけが口をつく。 「はあ、奥、奥でいかせて」 「やら、やああ」 「こうくん、こうくん」 　ぢゅっぽんぢゅっぽん、鍛え上げた腰の筋肉を使って、でかい分長いストロークを出たり入ったりし、マキが背中に抱きついた。 「好きだよ」 　俺もだ。