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第9話
「………………」
逃げることなく溜まってゆく熱気。
「っはぁ、はー。はあー。」
木霊する男たちの呼吸音。
「おら!もっと尻上げろ!!!」
興奮した声と共に聞こえるパチンという乾いた音。
そして何より
「っぁあぁぁぁあああ!!!!!!」
甲高く響く安達の叫び声。
体育倉庫は淫靡な雰囲気が充満していた。
ーーーーーーー
ーーーー
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安達は四つん這いになり、臀部を高く掲げ、背後から獣のように襲われ、俺の目の前で喘ぎ続けている。
ここに入ってから何分経ったのだろうか。
時間の感覚が無くなるほど、異様なこの空間。俺は、どれだけ揺さぶられようが視線を外さない安達と、見つめ合い続けている。
始めこそ助けてと訴えていた瞳は、今はもう俺に見られていることに興奮しているようだ。
「っあ、あ、あ、ぁぁあああ!!!」
「……………。」
「んやぁぁ〜〜、せんぱっ、さざなみせんぱっ!!!」
「……………安達。」
「イク!イクの!!、また、イッちゃ………ひぁああ!!!!」
その小柄な身体は白濁に塗れ、男を受け入れている穴の周りは赤く捲れている。その穴はもう、完全に性器と化していた。
絶えず聞こえる肌と肌がぶつかり合う音。男達は代わる代わる安達を抱き続けている。出しても出してもまだ立ち上がるソレは、若気の至りじゃ片付けられない程精力が有り余っているようだ。
「っあ、きもち、累っ、累っ!!!」
俺を殴ろうとした先輩は、何度も暴力的に腰を打ち付ける。
「ね、累くんは射精我慢しようねー!」
ゲス笑顔先輩は、風貌通り虐めるのが好きらしい。
「っ、………ぁ、っふ。」
廊下に立っていた先輩は、安達が相当好きなのか、キスをしながら腰を動かしている。
必死に男達の相手をし続ける安達。快楽が過ぎるのか、体力の限界なのか、少しづつ意識が飛ぶ感覚が短くなってきた。
流石に可哀想だ。文句も言わず抱かれたのだから、ゆっくり休ませてやりたい。
「あの。安達、そろそろ限界みたいなんですけど。」
「そうみたいだね〜。それで?」
「いや、もう終わってくれないかなーって。」
「お前、恋人じゃ無ぇんだろ?」
いやまぁ、そうなんだけど。
暴力男に貫かれ、声も絶え絶えになり始めた安達が氏にはしないか心配だ。鋭い目つきの二人に、何を言えばこの場がうまく収まるのかを考える。
「………俺は恋人ではないです。」
「だったら黙ってろ!」
「ですが、安達の使用者であり、俺には所有権があります。」
俺と安達は、使用者とその枕だ。
「俺の物を大切にすることは間違っていますか?」
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