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第14話 ロジ
ロジとはどんな人か?
量子物理学者?凄い人だった。知ってたら近づかなかったよ。後から知って驚いた。
僕がいつも疑問に思ってた事に答えてくれる人。
宇宙の事、生命の事、人間の存在の根源的な事、全部知りたい。
ロジにいうと激しいキスが返ってきた。
「答えはこれだ。ミトが私の腕の中にいる事が、この宇宙の全て、さ。」
ロジは離婚歴があるって言ってた。もうその人を愛してないの?
「ミトが全てだ。
ミトに会えた事を『神』に感謝するね。
以前は一度もその存在を信じた事はなかったが。」
ロジは話をしている時も僕を膝に抱いている。
服の上から身体を触られてうっとりしながら聞いているのは幸せなひと時だ。
いつもこうやってお話を聞いていたら、難しい事も解るような気がする。
学校の勉強はなんてつまらないんだろう。
「どうして女の人、嫌いなの?」
「嫌いじゃないよ。愛せないだけさ。
セックスの相手になってくれる女性はいい友人だ。何人もいるよ。
ただ彼女たちは時々、本気になる。そして、結婚だの赤ちゃんだの、と騒ぎ始めるんだ。
だから女はめんどくさい。」
それでロジはパイプカットをしているんだって。
よくわからないけど、パイプカットして子供が出来ないから、誰とでもセックスするって、僕は心配だ。
「ロジは男も好きでしょ。男と女、どっちが好き?」
「当然男だったけど、今はどっちも好きじゃない。好きなのは、ミト、おまえだけだ。」
また、口づけで話を終わらせた。ロジはめんどくさくなるとキスする。
ずるいよ、って思いながら、応えてしまう。
(あーん、ダメだよ。また、ロジに負けちゃう。」
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