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第38話 白浜ベース⑤
ロジがメイ先生を紹介している。クニオはメイ先生がロジの恋人か、と心配そうに僕を見た。
琥珀ちゃんが呼ばれてメイ先生に肩を抱かれて、妻だと紹介されてやっと安心したようだ。
ロジは、つまらなさそうだけど・・
僕の事忘れてない?
向こうで歓声が上がった。フレディが大きなタオルを持ってサリナの所に走って行った。
「泳いでたら、水着が取れちゃった。」
タトゥーの綺麗な全裸のサリナが帰ってきた。
フレディがタオルをかけると観光客たちからはブーイングが起こった。みんな笑いながら
「せっかく目の保養だったのに。」
「いいもの、見たね。」
「綺麗だった。」
「泳ぎも綺麗だった。海であんなに綺麗に泳げるなんて!」
「お姉さん、記念にサインください。」
サリナには、芸能人かモデルかと、勘違いした人たちの俄かファンクラブが出来ていた。
家族連れも、見惚れている。小さな子供を連れたパパが、見惚れて奥さんに叱られている。
「裸になったら、一般人は勝ち目は無いな。」
ロジはひどい事を言っている。
「メイ先生が、あまりに綺麗な男の人で、ロジの新しいアマンか、と思ったよ。
ミト、大丈夫なのか?」
「うん、メイ先生は琥珀ちゃんしか眼中に無いらしいから心配ないよ。大学の同級生だって。」
「ふーん、君らの事は理解できないね、俺には。」
サリナがクニオを見つけて走って来て抱きついた。砂まみれになって
「クニオ、クニオ!寂しかったんだから。
早く帰って愛し合おう。
アメリカで女買ったりしなかった?
許さないから!」
「サリナ、もう勃って来ちゃったよ。
向こうでは、サリナの事を思って一人でオナニーしてたよ。キスして。」
フレディが声をかけた。
「無頼庵にお風呂があるから入って。」
ロジは僕の肩を抱いている。メイ先生は琥珀ちゃんとライブの準備に行った。サリナとクニオは一緒にお風呂に入りに行った。
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