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第40話 白浜ベース⑦

 夜、ライブを聴きに『咲耶さんのロックバー』に行った。琥珀ちゃんがいて『無頼庵』のスタッフが勢揃いしている。フレディと、サムライのコスプレの女の子、こうちゃん。それから少しお姉さんみたいな地味な美人、不二子ちゃん。  そしてメイ先生のお母さんだという玉梓さん。若くて全くお母さんには見えない、和服美人だ。  DJタイジの仲間か、ラッパー達。それぞれ個性的だ。タイジが鉄平っていう子に何か耳打ちして こちらに来た。 「こんちは、オレ鉄平。 タイジに仲間を紹介しろって言われたので。」  背の高いイケメンが来た。顎だけで会釈した。 鉄平が「サトウだ。」と言った。  ソフトハットで黒づくめのカッコいい人は 「ジョーです。よろしく。」声が低くて渋い。  ちょっと太めのポッチャリさんは 「ナナオです。よろしく。」優しそうだ。  みんなイカついファッションの割に気のいい人たちのようだ。  ライブが始まった。 「白浜ブルースバンドです。」  小柄な女の子がマイクを持っていきなり歌い出した。伴奏なしのアカペラで 🎵オーロール・ウォンチュー・バイミー、 メルセデス・ベンツ🎵  ジャニス・ジョプリンの「ベンツが欲しい」を歌い出した。終わって、 「こんばんは、白浜ブルースバンドです。 今日は海岸のパーキングにメルセデス・マイバッハが停まってたので、この歌をオープニングに選びました。  今夜はドラムのメイ先生のお友達が、来てくれました。マイバッハに乗って。」  思わず話題になってしまった。 「それではバンドメンバーを紹介します。 ドラムは五月雨メイストーム、白浜中学のイケメン、メイ先生です。 ギターは犬遠藤崇彦、知らない人はいないよね。私のおじいちゃんです。結構有名なギタリスト。 エレキベースは白浜の星、大谷啓ちゃん。 サックスは白浜中学の吹奏楽部の神、松崎秀樹、松ちゃんです。  そしてボーカルは私、犬遠藤粟生(あお)です! よろしくね。」  ライブはオリジナルを2曲とロックのみんな知ってる曲を数曲やって大盛り上がりのうちに終わった。

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