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第41話 白浜ベース オショー

 ーーーオショーーー  オショーが来ていた。五月雨の義理の父。玉梓の再婚した夫だが、それ以前にこの近くの神社の宮司でもある。  身長は2メートル近く、体重は100キロ近い。その巨体は白浜のラスプーチンと言われるが、若者や老人、この地域の人に絶大な信頼を受けている。白浜ベースを立ち上げたメンバーだ。  それまで寂れるばかりだった、空き家と空き地のこのあたり一帯に、若者と老人を巻き込んで、立ち上がったのは、このオショーだった。  オショーは自由で多様性のコミュニティを目指した。『無頼庵』のフレディもオショーがスカウトした。オショーはゲイではないがかなり理解はある。75才で結婚したオショーと玉梓はいつもラブラブだ。サブと亮にも良き理解者だ。              ーーー    サブと亮の二人もライブに来ていた。 ライブが終わって琥珀ちゃんの所に来たメイ先生は、肩を抱いて熱いキスをしている。 (可愛い。二人でセットで可愛い。誰も割り込めないね。二人はセックスなんてしないような気がする。綺麗なんだ。) 「ミト、何見てる?」 ロジが僕の肩に力を入れた。 (ノーマルなカップルを羨ましそうに見ているミトに、不安な気持ちになってしまった。それを通り越して怒りが湧いてくる。) 「ミトは私より、普通の女の子がいいのか? 私はもういらないのか?別れるか!」  僕はビクッとした。見透かされている。家に帰れば、また鏡に写るセックスに乱れて野獣になるだろう。ロジの大きなモノを欲しがる自分を想像出来る。  サリナとクニオは綺麗だけど、こんな気持ちを持った事は無かった。クニオはノンケだけど、セックスを手伝ってフェラをしたりするのは、嫌いじゃない。サリナだって汚れた女だと思った事はない。いろんなセックスをその場にいる人とやっちゃうけどサリナは汚れない。  それは堂々としているからだ。何も隠さず堂々と主張する。誰の下にも付かない。媚びない。  サリナもクニオも だから綺麗なんだ。

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