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第42話 白浜ベース⑧

 僕はどうだろう? ロジにいろんな事を教えられて、身体がロジから離れられない。  いつも、あんなことばかり考えて、身体が反応してしまう。僕は不潔だ。  でもそれはロジのせいではないな。 ロジはブレない。それにロジには、たくさんの恋人がいるのだろう。  声を掛ければ飛んでくる恋人。 僕はロジに犯されるのを待っている。 そういう自分が嫌だ。 ロジ無しでも生きられるようにならなくちゃ。  一番不潔なのは僕だ。僕は汚れている。 隣に座っているロジは、サブと亮を見ている。 ロジの考えている事はわかる。 サブと亮をベッドに誘いたいんだ。  二人の前で僕を蹂躙したいんだ。 僕は気付いた。ロジはサディストだ。 僕を泣かせたいんだ。  それでも僕はロジを愛してる。 「ロジ、帰りたい。 早く二人になって抱っこして欲しい。 ロジ、僕、僕、 いつでもロジだけが欲しいんだよ。」  ロジの耳元で小さな声で言ってみた。 ロジは振り向いて 「ミト、ごめんな。ミトとだけ愛し合おう。 帰ろう。」  サリナはクニオと帰るってハイヤーが来た。 「サリナさん、また、来てくださいね。」 DJタイジやラッパー達が別れを惜しんでいる。 ーータイジの思いーー  サリナが伝説のマコさんの娘だと知ったタイジは茫然自失だった。ここで逢えるとは⁈ 「見事なタトゥーだったけど、 あのマコさんの娘だったんだ。」  タイジは中2まで東京にいた。タイジが蒲田にいた頃、都市伝説のように語られていたマコさん。『マコス・フアミリー』のマコさん。  エージさんが刺されて死んだあと、O警察で『漢組』の解散式を執り行い、暴走族から、一人も残さず救い上げて、カッコいいマトモなチーム『マコスフアミリー』を立ち上げた伝説のマコさん。その頃、小学生のガキだって知らない奴はいなかった。その娘だって⁈  気合いの入り方が違うわけだ。 サリナ、良い女だなぁ。」

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