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第51話 白浜ベース
ロジが僕の手を握る。外ではこれが限界。見つめ合ってうなづく。小さな声で
「後でね。」
ロジはそれでわかったみたい。手に力を入れた。
「今日は何にしますか?」
サブに聞かれて
「アイスティーかな。ロジには口移しで。」
笑われた。サブが
「仲いいね。僕たちもあれから、真似して仕事じゃない時はイチャイチャするんだよ。」
真っ赤になりながら、言った。
「サブ、可愛い。亮くんは?」
「ランチの準備してる。
ランチが終わったらゆっくりお話し出来るんだけど。ミトたちは予定があるの?」
「うん、メイ先生と琥珀ちゃんに会いにきたんだ。亮くんたちとは、また今度、お話ししよう。」
アイスティーが運ばれて来た。
『ベルガモットの甘い囁き』
「ロジ、キスしよう。」
口移しで飲ませてあげた。サブが
「じゃ、ごゆっくり。」
と向こうへ行ってしまった。
「ミトは悪い子だな、見せつけて。」
次は『無頼庵』に行った。
コスプレショップブライアン。
「いらっしゃい。」
女装したフレディが飛んできてロジにハグする。
「やっぱりイケメンねぇ。メイ先生といい勝負だわ。君もかなりの美少年。
フレディにキスして。」
僕はフレディにキスした。甘くておいしいキスだった。意外だ。
「フレディ、おいしい。もっとして。
舌を入れて。」
思わずその気になってしまった。
「ロジ、ダメなの?フレディ大好き。」
「じゃあミトは、私がフレディと濃厚なキスをしてもいいのか?」
「ははは、お二人とも、夫婦喧嘩はやめて。」
フレディが苦笑いしている。
「今日は、メイ先生と琥珀ちゃんは家にいるわよ。琥珀ちゃんはお休みをとってるの。
中学校は開校記念日。
場所を教えるから、家に行ってあげて。」
「突然行って大丈夫かな?
僕たちだったら絶対無理。
お休みは裸で一日中ベッドの中だから。」
「こらこら、ミト、秘密だよ。」
ロジが笑ってる。あの笑顔はヤバい。みんな惚れちゃう。
「いいわね。アタシは片思いなのよ。
メイ先生の家は神社だからすぐわかるはずよ。
行ってらっしゃい。」
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