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第23話

「んっ、ァア……」 熱と欲望に渦巻く思考は時雨の力を奪っていった。 圭にスルスルと衣服を脱がされては組み敷かれ、好き放題に身体を弄られる。 オメガ特有の愛液が溢れる秘部へは圭の骨張った太い指の三本目が挿入された。 「はぁ……、ァウッ…、だ、だめぇ……んぅアァっ!」 内部をくすぐるように指先を器用に動かしては時雨の最も敏感な前立腺を小刻みに圭は刺激し続けた。 「またイっちゃった?」 とろとろと時雨のものからは止めどなく蜜が溢れ続けている。これが射精なのかと聞かれると分からないがとにかく止めることが出来ないのだろう。 圭の三本の指を咥えた秘部はキューッと締め付けては内部を痙攣させ、時雨は頭を抱えて泣き喘ぐしか出来なかった。 「も……、ゆるして…」 ビクビク身体を跳ねさせながら、解放して欲しいと睦言のように何度目かの許しを乞いた。 そんな時雨の頬を圭は嬉しそうに空いているもう片方の手で撫でた。 「時雨、可愛い。俺が欲しくて堪らないって顔してる。ねぇ……、欲しい?」 カチャカチャとベルトを緩め、ズボンと下着をずり下ろすると、圭の聳り立つ立派過ぎるものが時雨の視界へ入る。 本能がそれを欲しがり、時雨の喉がごくりと音を立てて鳴った。 圭は素直な反応を見せる時雨に口元を緩め、咽せ返る程の甘く魅惑的な香りを思い切り吸い込んだ。 ビキビキと痛々しい程青い血管が浮き上がり、圭のものがより昂り、先走りの蜜を流す。 「はぁ……、たまんない。早くいれたい…。ほら、時雨、早くおねだりしてよ」 三本の指を時雨の内部でくるくる回し、時雨の胸元で突起したピンク色の乳首へ顔を近付けると圭はべろりと舐めた。 「ぃアァーー!っんぅ……、はぁ、はぁ、はぁ……、イ、イくぅっ!またイくぅ‼︎」 どちらの刺激が好みだったかは分からないが、敏感過ぎる時雨の身体は再び絶頂を求めた。 そのとき、圭はスッと三本の指を引き抜き、甘く爽やかな香りを求めるように時雨の首筋へ歯を立てながら匂いを嗅いだ。 「アッアッ……、だめっ!噛まないでぇ‼︎」 圭の顔を必死に押し退け、うなじを守るように掌を当てる時雨は理性のかけらを手放してはいなかった。 「む、むり!もうヤダ!やめてっ‼︎」 身体が辛くても構わないから今すぐこの行為をやめて欲しいと時雨は懇願する。 そんな頑なな態度に圭は驚きと苛立ちを感じた。

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