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第4話*

「やだッ、そんなとこ、……ッあ! は、ッあ、」 「ほら、息止めないで、声聞かせろ」 「む、りぃ、ッあ、あ、ッひゃん!」 「可愛い声」  上半身をさっさと脱がされて、先生の大きな手で腕をベッドに縫い止められて、耳、首筋、鎖骨、と満遍なく口付けられたあと、当たり前のように乳首を口に含まれて、俺はくすぐったさと変に疼くその感覚に耐えられず、身をよじった。だが先生はびくともせず、俺の乳首を舐めくすぐっている。チリチリとした電流のような感覚が舐められているところから腰にかけて走って、むず痒いような、腰が浮くような、変な感じがする。 「は、ああッ、んッ、やぁ、あ」 「ここ、自分でしたことないのか?」 「ッや、ない、ないッ……!」 「男はここでもちゃんと感じるらしいから、安心して気持ち良くなっていいぞ」 「ぁ、ッや、変だよぉ、ッなんか、ムズムズするッ」 「それは多分気持ちいいんだな。気持ちイイって、言ってみ?」 「やだッ、あ、ああッ、ひ、ッん」 「ほら、言えば気持ち良くなるから……」  聞いたこともないような、色っぽい低い声で誘われたら、もう逆らえない。 「あ、気持ちイイ、ッあ! や、ぁッん、気持ち、いッ」  そう口にすると、身体もそれを快感と認識するのか、一気に身体が熱くなって、ジンジンと疼き始めた。 「結城のココ、もうツンツンに尖ってる。わかる?」 「ッひゃ、ああッ! ッあ、んッ、あああッ」  はっきりと快感の波が胸から広がり、腰に熱が溜まるのが分かる。 「せん、せッ、意地悪、しない、でッ」 「そうか、結城は初めてだもんな。いじめすぎちゃったか」  そう言うと先生が、俺のジーンズに手をかけた。 「ぁ……や……」  カチャカチャとベルトが外され、下着ごと一気に足から抜かれてしまって、恥ずかしさに思わず膝を抱えた。 「ほら、恥ずかしがらないで、見せて」 「先生、ドS!」 「結城にだけ、なるのかもな」  さらっとそんなことを言うから、俺は真っ赤になった。そのすきに先生が俺の足を抱えて開かせ、自分が間に入って閉じられないようにしてしまったものだから、俺は全てを先生にさらけ出す格好になった。 「これ、やだッ……恥ずかし、い」 「恥ずかしがることない。結城、お前は綺麗だよ」 「ほん、と? 俺の裸見て、萎えてない……?」 「萎えるどころか、大変なことになってるぞ」  ほら、と手を導かれて触らされたそこには、熱く硬く脈打つ存在があって、俺はまたブワッと体の熱が上がるのを感じた。 「すご……い」  息を飲んだ俺に満足したのか、先生は俺の肩を優しく押してベッドへ倒した。ちゅ、ちゅ、とへそ周りや太腿に落とされる口づけがくすぐったくて、焦ったい。そんな俺の気持ちに気づいたのか、先生がフッと笑う気配がした。 「どうした? 待ちきれないか?」 「え……ッあ!や、ッああ!」  言葉と同時に、もうとっくに張り詰めて揺れていた屹立に触れられて、身体が勝手に跳ねた。直接的な快感に背筋がゾクゾクして、身体中の血が沸騰しそうだった。  ——自分で、するのと、全然違うッ……!  先生を思って自分でしたときとはまるで比べ物にならない、先生の手からもたらされるそれは、まるで大きな波に飲まれるような、底無しの快感だった。 「やッ、それ、だめ、イっちゃうッ」 「まだ、だーめ」  ゾクゾクするような甘い声で、先生が言う。手の動きも緩められて、イきそうでイけない、もどかしい快感に俺は半泣きだった。 「や……だ、イきたい、せんせ、イかせてよぉッ」 「ッ……結城の泣き顔、すげえ、そそる」  先生から、「すげえ」なんて聞いたこともない乱暴な言葉が飛び出したことと、その顔が壮絶にエロくて、俺はそれだけでイきそうになった。だが、まだそんなのは序の口だった。 「ッあ?! ひぁッ、なにッ?」  ふとお尻の後ろの方に、濡れた感触を覚えて、俺は思わず身を竦めた。 「ローション。冷たかったか?」 「や、なに、そこッ」 「お前も知ってるだろ? 男同士は、ココ使うの」  先生が、ぬるぬるしたものをまとわせた指で、俺のお尻の孔の入り口をゆるゆると撫でている。知識としては、知っていたけど。そんなところ、自分で触ったことも、まして他人に触られたことなんて、一度もなかった。先生が、俺の知らない大人の男の顔をしている。でも、その顔は、雄の色香を漂わせていて、ああ、俺は今からこのひとに喰われるんだ、そんなことをぼやけた頭の片隅で思っていた。 「……ッん……」  つぷり、と先生の指が入ってくる。 「ぁ、ああ、せんせ、の指ッ、はいって」 「ああ、痛くないか?」  痛みは全くない。首を横に振ると、先生が安堵の色を浮かべた。慎重に、探るような動きが少し、もどかしい。早く先生と一つになりたくて、俺は先をねだった。 「だめだ、結城。これはお前が傷つかないように、痛くないようにする行為なんだから」 「やだよ……早く、せんせので、して欲しい……」  先生の指をナカに感じながら、俺が言うと、先生はため息をついた。 「頼むから、俺を煽るな……我慢してるんだ」 「本当?」 「ああ」  先生の顔が少し苦しそうで、その表情がすごくエロくて、俺は知らず知らず先生の指をきゅうきゅう締め付けていた。その締め付けにまた眉を寄せながら、先生の指が、ググッと奥に入ってくる。その途端、俺の全身に電気が走ったみたいになった。 「ッあああ! ひぁッ、せんせッ、なに、これッ、ああうッ!」 「お、ここか」 「やだッ、なにそれ、せんせ、やああッ、ひッ」  身体がガクガク跳ねるのが止まらなくて、俺はあまりに強い衝撃に恐怖さえ感じた。先生が、宥めるようにあやしてくれなかったら、本気で泣いていたかもしれない。 「大丈夫、これは前立腺だ。初めはちょっと強いかもしれないが、気持ちイイはずだよ」 「ああ、ッくぅ、んんッ、ふ、ぁ……」  指が2本に増やされ、そこをしつこく刺激されるうちに、俺はジンジンと疼く熱い塊のようなものが腹の奥にたまるのを感じていた。  ——これが、気持ちいいってことなのかな……  そう意識し出したら、ジンジンがもっと大きくなって、それは次第に大きなうねりになっていった。 「結城、気持ちいいか? 前、もうすごいな」  先生のもう片方の手が俺の屹立に触れ、クチュ、と濡れた音を立てた。 「や、恥ずかし、ッん」 「恥ずかしがることないぞ。俺で感じてくれて、嬉しい」 「あ、ッん、気持ち、イイッ、」  俺が素直に快感を伝えれば、先生が目を細めて優しく見つめ返してくれる。その目に、また俺の身体が熱を上げる。  3本に増やされた指は、さすがに圧迫感がすごくて、苦しかった。だけど、痛みはない。それより、ジンジンと疼く奥にもっときて欲しくて、俺は羞恥も忘れて腰を振ってねだっていた。

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