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11 休日と病気と可愛いおねだり8
こんなに気持ちいいことがあるなんて知らなかった。
またしたらもっと気持ちよくなるのだろうか。
キスをしながらだったらどうなるんだろう。
その誘惑にフラフラと、まだ硬いままの一輝のものと力を失った自分のを握ってる大きな手を上から包み込み、続きを促しながらもうすっかり慣れたキスを自分からした。
すぐにはあの気持ちよさが来ないけど、一輝の唇を啄む感触を味わう。
「ぁ……」
「んっ……煽らないでくれ」
「ゃだ……きもちいい……やめちゃいやっ」
離れていこうとする唇を追いかけて重ねていく。
(やっぱり……きもちいい…もっと欲しい)
それが快楽とも知らず、無知な碧は無邪気に欲望のまま欲しがった。
しかもねだれば与えられることが分かっているだけに、我慢をしようという発想すらなかった。
ただ貪欲にさっき味わった気持ちよさを追いかけ、もっと気持ちよくなるために唇をも味わい続ける。
一輝の手が今までにないくらい早くなる。
腰を動かしながら、またやってくるその瞬間を待ち続けた。
大きな手が強く握り込むと、碧と一輝のくびれ同士が擦れ合う形になり、碧も腰の動きを大きくしながらしきりに唇を啄んだ。
(またっ!)
さっきよりも少ない量を吐き出していく。
「んっ……ぁ……っ」
と同時に熱いものが碧の腹部にかかった。
(一輝さんも出ちゃったんだ……)
唇を離し白い液体で汚れた自分の腹部に目を移す。自分がさっき放ったのよりも多い量のそれがねっとりとした緩やかさで流れ落ちようとしている。
碧は指で掬い取り、まじまじと見つめる。
「こらっ碧くん、それっ!」
「ねぇこれなに? どうしてオシッコじゃないのが出るの?」
「それは……今度教えるよ」
「どうして今じゃダメなの? あと、どうしてここを擦ったらこんなに気持ちいいの?」
純粋な疑問をぶつけていく。なのに一輝は言葉を濁すばかりだ。
「いつ教えてくれるの?」
「碧くんが夫婦ですることを全部した後。約束する!」
「……わかりました。絶対ですよ」
「絶対、約束するよ」
どこまでも自分を甘やかしてくれる一輝に、嬉しくて抱きついた。そして約束の証としてキスをする。
何度してもキスは気持ちいい。
でも今まで味わったことのない快感を、それを知ってしまった碧は素直に求める。
「さっきの、もう一回して」
いつもするように一輝に抱きつきながら、欲望のままにねだるのだった。
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