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13 だるい身体と甘い朝と兄二人2☆

 だから自分の中にいっぱい出して欲しい。  けれど、この狂うような感覚もずっと味わっていたい。  相反する気持ちを口にする。 「困った子だね……セックスが好きになったんだね」  一輝が抜けるギリギリまで碧の身体を高く持ち上げ腕の力を抜く。 「やぁぁっ……すきぃぃっ!」 「いっぱい感じて……もっと好きになるんだ、碧」 「ぁぁぁぁぁあ!」  呼び捨てにされると、どうしてだろう一輝のものになって支配されているような感覚に陥る。両親や兄たちに呼ばれている時と違って胸が甘く締め付けられる。他人行儀な呼び方ではなく、本当に一輝の妻になったんだと感じるからだろうか。  続けざまに持ち上げては落とされて、もう出すもののない碧はただ啼くしかなかった。  啼いては一輝の欲望を締め付けていく。出すものがないのに、それでも背筋を駆け上がる痺れは止まらない。  宙に浮いたつま先がギュッと力が入ってしまうほど、気持ちいい。  痙攣を繰り返す碧の両足を下ろし、腰を前後に揺らされる。 「ひんっ……ぁぁ」  ぐちゃぐちゃと濡れた音が繋がった場所から起こる。  その音を耳にするだけでどうしてか下腹部に痺れに似たなにかが駆け抜けていき、欲望を締め付けてしまう。  なにをしても悦んでしまう身体に、碧はただ流されていった。  碧が気を失うまでいろんな体位を試され、啼いて気持ちいいと伝え続けた。  いつ寝たのかもわからないまま、目を覚ますともう部屋の中は明るくなっていた。  だが、いつものように元気に起き上がることができない。まだ一輝のものが中にあるような感覚と下腹部のだるさが覚醒を拒んでいる。  もぞもぞとしながら、手を伸ばし温かさを求める。  見つけた一輝の感触と匂いに吸い寄せられるように近づき、その胸に顔を寄せる。 (一輝さん、パジャマ着てない……こっちのほうが良い)  どうしてだろう、一輝の匂いを嗅ぐだけで安心できると同時に、受け入れていた場所がムズムズとしてしまう。  昨夜したことをもっとして欲しくなる。身体が毀れるくらいにいっぱいして欲しくなる。  無意識に一輝の身体に手を這わせ、散々碧を啼かせた欲望へと辿り着く。これが入って動くだけであんなにも気持ちよくなるんだとしみじみしながら触れていると徐々に力を持ち始めていく。  あぁ……こうやってそこは大きくなるのか。  夢うつつでぼんやりと感じながら無意識にその感触を楽しむ。  一輝の胸に顔を擦りつけて匂いを嗅ぎながら、また眠りに入ろうとした。 「こら、煽るだけ煽って寝るなんて酷いな」 「ぁ……んっ」  チュッと唇を吸われ、巧みな舌が割り入ってくる。舌を絡ませるキスだ。  写真で見たあのキスも教えてくれたのが嬉しいと同時に、これをすると下腹部に熱が集まり始めるのだ。

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