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15 発情と番と幸せと6☆

「ぁぁ……も、おかしくなるっ」 「おかしくなれ……なって私以外のことを考えるな」  逼迫した一輝の訴えが、どうしてだろう心地よい。この人は本当に自分を欲しがっているのだ。こんななにもない自分なのに、すでに一輝のことしか考えられないのに、どうしてこれほどまで必死に求めるのだろう。カッコよくてなんでもできて優しくて、誰よりも魅力的で選り取り見取りのこの人が、ただひたすらに碧だけを求め続けている。  大丈夫、自分には一輝だけだから。一輝のこと以外考えられないくらい大好きだから。  そう伝えたい。  愛おしい気持ちが胸の中いっぱいになればなるほど、ギュウギュウと欲望を締め付けてしまう。  締め付ければ一層あの初めての痺れが襲い掛かり、碧を狂わせてくる。どんどんと追い上げられ、逃げられない碧を苛んでいく。 「ゃぁぁ…ぁ……ぃぁぁぁぁぁぁあ!」  ビクンッと身体が大きく跳ね、視界が真っ白になった。 (なに…これ……)  遂情とは違う絶頂に身体が固くなり、すぐに一輝を受け入れている場所を中心に痙攣が起きる。なにも考えられないまま、長引く恍惚とした感覚を味わい続ける。  ひたすら宙に浮いた状態で、今まで知っている遂情の後のスーッと覚める感覚がいつまで経っても来ない。 「ぁ……」  手足の力が抜けていくのに、ひたすら一輝と繋がった場所だけがきつい収縮を繰り返す。  達った、はずだ。こんなにも強い快楽なのに、まだ分身は固いまま蜜が吐き出されていない。 「な…んで……?」  これは、なに?  こんなにも深い快楽が存在しているのか。  たっぷりと碧の痙攣を味わった一輝が、碧の両足を下ろすとそのまま腰を動かし始めた。 「ひぃゃぁぁぁぁ」  今まで達ったら一度リセットのような感覚になっていたのに、蜜を吐き出さない絶頂は冷めないまま、また追い上げられるような状態で、すぐにあの感覚が碧に襲い掛かる。 「ゃぁっまた……おかしくなる……」  膝立ちになった碧の二の腕を掴み、上体を引き戻しながら腰を打ち付けるスピードを速めていく。  肉のぶつかる音と、接合部の濡れた音とがまじりあい重なり合い、碧の鼓膜をも犯していくようだ。  激しく深く打ち付けられ、またすぐに絶頂を迎える。 「ゃぁぁぁっ」  続けざまの絶頂に、一輝も碧の身体を強く抱きしめたまま、その奥に蜜を迸らせた。痙攣に合わせるように、深い場所に蜜が吐き出される。 「ぁ……」 「もう……我慢できない」  一輝はそれだけ言うと、露になった碧のうなじに噛みついた。 「ひぃっ!」  痛いのに電気を流したような痺れが走り、その衝撃で碧も遂情する。

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