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 ヘビはオレを見付けると、いそいそと近づいて来る。  首の辺りが妙にぽっこりしているので、ご飯を食べた後らしい。  ヘビはピンクスライムの体に巻き付いてきたが、オレも腹はいっぱいだし、彼の好きにさせた。  ヘビは以前のようにオレを押し潰そうとはせず、体を登り切るとオレの上でとぐろを巻いて鎮座する。……うん、どうした?  意思の疎通など出来ようはずもないので、状況から察するしかない。  しかし害がないなら気にする必要もないので放置した。  ピンクスライムの体は自然の摂理に則っているのか、お腹がいっぱいになると欲求に苛まれることはない。後はただ身の安全を守れればよかった。  わざわざピンクスライムを食おうとするヤツは、魔族か人間しかいないので、のんびり森の中の景色を眺める。といっても今のオレは、身長三〇センチぐらいしかないため見える視界は限られるが。それでも全方位見ることが出来るので、動くことなく空を眺められた。  木の葉の間から見える空では、白い雲が流れている。  あぁ、これで肉棒さえあればなぁ……。  それだけが心残りだった。  ピンクスライムに限らず、スライムには性別がないのが原因だろうか。  でもオレは肉棒が欲しい。  肉棒を使って相手を制圧する快感、身の内から溢れる熱を外に放出する汗が引くような爽快感。その記憶がある内は、諦めきれない。  どうにかしてこの体にも肉棒を生やすことは出来ないものか。  ゼリー状の体でも、ヘビや動物を犯すことには成功した。けれどそれはピンクスライムの持つ催淫効果のおかげだろう。  体の中に木の枝でも入れて使うか? でもやっぱ自分の体だけでヤリたいよな……。  道具を使うのもプレイの一つとしてはアリだが、やはりスタンダードなプレイを一番に楽しみたい。ピンクスライムな時点で、スタンダードもへったくれもないが。  オレは自分の体、能力だけで相手を犯したいのだ。  どうしたものかと悩んでいると、また鬱蒼と生い茂る藪が揺れた。  ヘビかと思ったが、ヘビは依然としてオレの体の上に乗っている。  今度は何が現れたのか見ていたら、藪から姿を現したのはゴーレムだった。  また人外かよ……。

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