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006
現れたのはグレーの髪はボサボサの、ヒゲも伸び放題のおっさんだったが、人間であることに違いはない。それも男だ。やったぜ! 犯せる!!!
「ん……?」
どうやらおっさんが、ゴーレムを作ったらしい。動きを止めてしまったゴーレムの原因を探るべく検分をはじめた。
服も粗末な布を被っている感じで、見た目に魔術師らしさはないが、魔法は魔力さえあれば誰でも使えるので外見は関係ない。
大事なのはおっさんが、『おばさん』じゃなくて『おっさん』であることだ。
あぁ、もし今の体に肉棒があれば、今頃ビンビンにいきり勃っていただろうに。
嘆かわしいことだが、ようやく出会えた人間の男に、オレのテンションは否応なく上がっていた。
ゴーレムに邪魔されると台無しなので、間接にゼリー状の体の一部を残し動きを阻害しつつ、おっさんの死角から近づく。
ちょうど小腹が空いてきた、素晴らしいタイミングの出会いだった。
この出会いを大切にしたい。
ヒゲもじゃ? 気にしないね! 体毛が薄いのも嫌いじゃないが、体毛が濃い方が内包される臭いも密度を増すというものだ。この体に嗅覚はないが。……肉棒の次点で嗅覚も欲しいなぁ。
しかし流石にヘビを乗せたままだと、これ以上は気付かれるな。
よし、ヘビくん! 君はおっさんの気を逸らすために、別の方角からおっさんの視界に入るんだ!
ダメ元で指示を出してみると、ヘビは素直に従ってくれた。マジか。
精気のコスパもいいし、何て使い勝手のいいヘビなんだ。
ヘビはオレの体から下りてゴーレムの足を登りはじめる。
「ゴーレムに描いた魔方陣には問題なさそうだな。何だ? ヘビか?」
ヘビを見付けたおっさんがナイフを取り出し、彼に向けた。
その隙にオレはおっさんの足に取り付く。
「ぅお!? しまったスライムか!?」
おっさんはオレに気付くがもう遅い。接近戦では物理の効かないスライムの方が圧倒的に有利だった。
スライムの弱点は火炎や氷結魔法だ。
魔物の中でも最弱扱いされる程度には、誰でも使える初級魔法で倒せる。
しかし体に取り付いてしまえば話は別だった。自分ごと火炙りや凍傷になる覚悟がなければ、スライムは倒せない。
おっさんがボロ布しか着ていないのもあって、ズボンの裾からすんなり服の中へ潜り込むことも出来、勝敗は決した。
ピンクスライムの催淫効果は触れているもの全てに及ぶ。
「っ……しかも、ピンクスライムだと……!」
ヌチャヌチャとすね毛の生える足を登り、ゴールを目指す。今頃おっさんは、ゼリーに足を這われる快感に背筋を震わせていることだろう。
「くっ……っ……」
予想通り、催淫効果で力の抜けたおっさんは、その場でくずおれた。
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