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「ぐ、グレイク、ニルさまっ……これはっ……ちが、あぁん!」
何が違うんだ? と思いながら、挿入している柄を一回転させる。
青年はレイにあられもない姿を見られたことに羞恥を覚えたのか、更に精気が濃くなった。
グポグポと刀剣の柄を抽送されている青年を見て、レイがため息をつく。
「やぁっん! ちが、うん、です! あぁっ、これ、はぁ……!」
「…………それぐらいにしてやってくれないか?」
えぇー? まぁ、腹は満たされたからいいけど。
レイの言葉に、刀剣の柄を青年の蕾から抜く。
「ひぅん……ん、く……は……ぁ」
咥えるものがなくなった舌の口は、体内に残ったゼリー状のオレの体を吐き出しながら、呼吸をするかのようにパクパクと喘いだ。これは悪くない眺めだな。
満足するオレの隣で、レイは目元を手で覆っている。
レイにも見てもらった方が、青年は盛り上がると思うよ?
「グレイクニル様……あの……」
「……私は家の中で待ってるから、落ち着いたら来なさい」
「は、はい……」
そのままレイは家の中へ戻っていった。
オレも体を弾ませながらついていく。
「腹が空いていたんだろうが、アレはまだ若い。あまり変なクセを覚えさせないでやってくれないか」
リビングの窓際にある流し台の前に立つと、背中を向けながらレイが諭すように語りかけてきた。……悪いがもう覚えちゃってると思う。
あれだけ刀剣の柄でアヒアヒ言わされたらなぁ、後ろの気持ちよさは体得してしまってるんじゃないだろうか。
「ところで……部屋が綺麗になってるのは君か?」
何をしているのかと思ったら、レイは朝食を用意していたらしい。手に二人分の皿を乗せてこちらを振り返った。
朝食といっても、千切った野菜の上に薄くスライスしたハムを乗せてるだけだが。
そんなレイに向かって、気付いてくれた? と頷くようにオレは跳ねる。
「溜めていた皿も洗われていたからな。アッサムはそんなことをしない」
赤毛の青年はアッサムと言うらしい。
レイはアッサムのためにコップも用意する。どうやらレイは身分にとらわれない人間のようだ。
レイが『グレイクニル様』と呼ばれていた時点で、彼の正体について察しがついた。レイの容姿と年齢からいって、間違いはなさそうだよな…………まさかこんなところに帝国の王弟がいたとは。
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