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 第一、物理無効な上、相手の顔に取り付いて呼吸を止めれば息の根を止められるピンクスライムが、わざわざ攻撃用に硬化魔法を覚える必要はないだろう。  そりゃあ、ドラゴンや大きい個体が相手では無理があるが、そんなのには硬化魔法を覚えたところで逆立ちしたって勝てねぇよ。  しかしすっかり勘違いしているアッサムは、上機嫌で硬化魔法を教えてくれる。 「今までは単に腹が減ったから、盗賊相手にも取りついてたと思ってたんだが、実は戦いに参加してくれてたんだな……。よし! そういうことなら硬化魔法を教えてやるぜ!」  よしきたっ!!!  遂に念願叶うのかと思えば、感慨深い。  長かった……これで代用して物を使うこともなくなるんだ。  あぁ……オレの強姦ライフが、やっと日の目を見る。 「――どうだ? 分かったか?」  アッサムが懇切丁寧に魔力の流れまで説明してくれたおかげで、すぐに硬化魔法は理解することが出来た。  喜んで体を弾ますオレに、アッサムも満足げに頷く。 「今まで金づるだなんて言って悪かったな。今日からは、お前も俺らの仲間だ!」  次からは存分にオレの肉棒で犯してやるからな! 期待しててくれ!  記憶が確かなら、ここからシドの魔族領に入る手前にも、人間の町があったはずだ。二人のことだからきっとそこで最後の宿泊をするだろう。  くっくっく、楽しみにしてろよ。 「……しかし最近野宿が続いてるせいか、背筋に寒気が走りますね」 「疲れが溜まっているのだろう。ピンクスライムのおかげで金はある。次の町では、ゆっくり休もうじゃないか」 「そうですね」  思惑通りの会話をする二人に笑いが止まらない。  折角だから肉棒を作る練習はこっそりして、宿屋で二人を驚かせてやろう。  心なしかヘビが残念そうにしてるように思えるが。  もうお前は十分に役立ってくれた。次からは好きなときにオレの体に潜り込んでいいから……。  そうヘビに語りかけると、即行でヘビはオレのゼリー状の体に潜った。こいつも大概現金だな。 「すっかりあのヘビは、ピンクスライムに懐いてますね」 「ピンクスライムは他の生物に懐かれやすい性質らしい。私たちの馬も彼に懐いているだろう?」 「……一回犯されてましたしね」  体で語り合っただけさ。

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