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色素の薄い体も、捲れた服の間から赤く色づいているのが分かる。
先走りの液を引っ切りなしに流し続けているせいで、グレーの陰毛も濡れそぼっていた。
首を傾げるオレに向かって、レイが手を伸ばす。
「あっ……は……一緒に、イキ、たい……っ!」
「…………そうか」
この体ならイケると、信じてみるか。
ピンクスライムの体だけでは叶えられなかった夢を。
オレは伸ばされたレイの手を、指を絡めて握り返した。
既に熱は腰に重く溜まっている。あとは放出に向けて一押しすればいいだけだ。
「もう少しだけ辛抱してくれ」
心を決め、射精の瞬間を頭に思い描いた。
数え切れないほどの経験が、この体には染みついている。
だから、大丈夫だ。
流れ落ちる汗が、その証拠。
一度失敗したからといってなんだ、あれはピンクスライムの体しかなかったときの話で、硬化魔法を使わなくても、今のオレには自前の肉棒がある。
やっとレイに、中出し出来るんだ……!
そう自分を信じ、腰を振った。
「あぅぅっ! ぅんっ! ん!」
レイが息を詰まらせる。
オレは肉棒がぎゅっと締め付けられる圧力に身を任せた。
思考を放棄し、体が求めるままに抽送を繰り返す。
机が床を擦るのも気にせず、二人一緒になって全身を前後に揺らした。
米神をチリチリと熱が焼く。
「あっ! あっ……!」
「くっ……っ……いいぞ、レイ……レイ……っ」
「ぁあっ……スズイロ、スズイロぉおっ!」
まるで跳ねるように一際大きく、レイが背中をしならせた。
滴る汗で手が滑るのを感じながら目を細め、そのときを待つ。
「っ、レイ……出すぞっ」
「はっぁあ! あっ! スズイロ……っ……ぅ、んぁああああ!」
レイの熱が爆ぜる。
オレも全てを放出し、力なく机に手をついた。
ズルリと肉棒を引き抜くと、白い液体が糸を引く。
本当に、射精……出来たのか?
てっきりピンク色のゼリーでも飛び出すんじゃないかと思っていた。しかし死んでいるはずの体は、生前と同様に生命活動を行っているみたいだ。
「はっ……ぁ……」
レイの荒い息を聞きながら体を起こす。
水が欲しいなと思った次の瞬間には、メイドが水の入ったコップを二つ用意してくれていた。その一つをオレからレイに渡す。
「ぁ……有り難う……」
「大丈夫か?」
「あぁ……やはり……ピンクスライムのときとは、違うな」
オレはいつも通り腹が満たされてるけどな! ……あれ? 自分でも射精出来るってことは、オレの精気もピンクスライムの体は吸い取ってるのか? それ何て永久機関?
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