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ふたりの未来 1-3
「あっ、いたいた……相模くん!」
その時、校舎を出たところで声をかけられ夕人は振り向いた。
「あ、伊勢くん……」
速生と同じユニフォームの上にジャージを羽織った伊勢は、探していた夕人をやっと見つけたと駆け寄った。
「玖賀〜〜、お前、帰んの早すぎなんだよ。俺、相模くんに伝言あるから、下駄箱のとこで一緒に待っててって練習の時言ったじゃん」
「……え?あ!わり、忘れてた!」
伊勢は頼むぞ部長……と言いながら、息を整える。
「伊勢くん、伝言って?」
「あぁ、いや普通科の担任が、相模くんのこと探してて。
俺が進路指導終わったあと、見つけたら声かけてくれって頼まれたんだよ」
「進路、指導……」
「結構急いでそうに見えたから、大事な話だと思うぜ?今から職員室寄ってきた方がいいよ」
夕人は少し考えて、速生の顔を見た。
「速生、俺ちょっと行ってくる。悪いけど、先にーー…」
「あぁ、いいよ。
じゃあ俺、体育館いるから…一年のやつらまだ残ってるかもしれないし、練習付き合って待ってるよ。また、声かけてな?」
二人は別れて、それぞれの場所へと向かった。
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