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第14話
家路についても、心は晴れない。刑事同士またいつ会うかわからないし、形としては和解した。でも過去が蘇ってきて、三笠の心をむしゃくしゃさせる。
「あ、お帰りなさい」
帰宅すると、蒼空が玄関まで迎えに来た。
「あぁ……ただいま」
素っ気なく返し、靴を脱いで家に入る。
「今日、遅かったですね」
居間に通じる廊下を行くと、蒼空が付いてきた。
「うん。飯食ってきたからさ」
「そうですか……」
蒼空は何かを感じたのか、戸惑った様子だ。
「何かありましたか?」
蒼空が問うと、三笠は彼を見つめた。そして「ごめん、許して」と断ると蒼空を抱きしめた。
「みっ、三笠さん!?」
驚いた蒼空は三笠の腕から逃れようとしたが、敵わない。
「一体、どうしたんですか?」
次の瞬間、体が離れたと思ったら二人の唇が重なっていた。
「ん……」
三笠からのキスを、蒼空は抵抗せずに受け入れている。人に触れられるのが苦手なはずなのに……。
三笠は、東郷と再会した出来事を癒やしたかったのかもしれない。けれど、三笠はそんな己の身勝手さなど考えられなかったのだ。
蒼空は、三笠を招くように唇を開けた。その瞬間を見逃さず、三笠は舌を蒼空の口内に侵入させる。
「あっ……」
三笠に絡めてきた蒼空の舌が淫らに動く。互いの唾液が混じり合い、どちらのものかも分からない。
「三笠さん……」
三笠から仕掛けたはずなのに、まるで待っていたかのように蒼空の表情は蕩けている。
「やめられない……」
三笠は蒼空とのキスに没頭した。いけないことだと分かっていても、止められない。蒼空が「もっと」と無言でせがんでくるから。
それから三笠は、蒼空の服の中に手を潜り込ませ弄っていくが、それでも蒼空は抵抗しなかった。乳首に触れると身を捩り可愛い喘ぎ声を漏らす。気を良くした三笠は、エスカレートして手を蒼空の股間へと移動させた。
「んっ……」
股間を摩られ、蒼空が「ダメ……」と懇願した。しかしそれは、本当に嫌がっているわけでないことくらい、三笠にも分かる。
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