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第6話

なぜなら、そこからの自分が・・・ 覚えたての夜な夜な更ける、 イカガワしいその行為の最中に、 不意に、唐突に、 頭ん中には蓮ちゃんが出てくるように なってしまったからだった。 当時、知りたての・・・どこか後ろめたい、 イヤらしいその行為の最中に・・・ 恥ずかしく膨らんだソレに手を伸ばすと、 自然と勝手に 頭ん中には上半身裸の蓮ちゃんが現れる。 蓮ちゃんは戸惑ってるオレに余裕そうな顔をして、 あのおっきな両目を少し細めて カタチを変えたオレのそんな場所を見つめると、 片方の口のはしを上げてニヤリと笑った。 よく知っている、どこかいたずらっ子みたいなその顔は、 真っ裸のオレの全身をきゅうっとさせて、 さらにはソコをふるわせた。 そうして、 そんな姿のオレを見つめながら あのキレイな指先でオレの肌をヤラしく撫でると、 蓮ちゃんは手のひら全体でゆっくりソコを 上下に動かしはじめるのだ・・・ 最初は意味が分からなかった。 わからないというよりビビった。 そして焦った。 いったいどうしちゃったんだろうと思った。 こんなことはおかしい。 どうして蓮ちゃんが出てくるのだろうか。 怖くなって、 その行為自体をやめてみたりもした。 自分のその意味不明な 説明しようのない異様な気持ちから、 臆病なオレはとりあえず逃げてみる。 けれども 必死で考えないようにすればするほど、 今度は昼でも夜でも 上半身裸の蓮ちゃんのことばかりが 思い浮かんでしまうようになった。 そうして結局、オレは3日と持たずにまた、 ソコを膨らませてしまう。 膨らんでしまえばもちろん、 それを手のひらで握って、上下に動かしてしまっていた。 ・・頭ん中には裸の・・・蓮ちゃんを描きながら。 それからもう四六時中、 蓮ちゃんのことばかりが浮かんでしまうようになって、 誰にも言えない秘密が出来てしまった。 オレって変態だったんだ。 オレっておかしな奴だったんだ。 勉強が驚くほど出来ないとは知っていたけれど、 まさかここまで・・・ 自分が変わったヤツだったなんて・・・ ショックだった。 男の自分は そういう意味で男を好きなんだってことを知ってしまって・・・ もはや世界は終わったと思った。

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