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第68話
「ぁあ・・っ・――っ・・・んぅ・・」
痛くてもなんででも、絶対に受け入れたい・・・と思ってはいたものの、
あまりに未知なことに、身体は素直にびっくりしてる。
・・・めちゃくちゃ太い・・・と思った。
デカいというより太いって感じ。
それかから硬いって感じ。
「っ・・息吐け・・」
蓮ちゃんの声は下半身にダイレクトに響いて、
なんとか言われた通りにして息を吐く。
「ぅあ・・っ・・・」
ソコが無理やりこじ開けられそうになっているのがわかる。
大好きな男の濡れた先っぽは、
あまりにもその感触がアツすぎて怖い。
指3本なんかじゃどうにも太刀打ちできない敏感な薄い粘膜は、
はじめての大きすぎる異物に明らかに恐怖を覚えて、
蓮ちゃんがはいってくることを拒んでる。
受け入れたい気持ちとは裏腹に、
はじめての圧迫感にシーツの上の身体はどうしても後ろに引いてしまうと、
けれどもそれに気づいた蓮ちゃんが
それを許してはくれなかった。
少し強引にベッドに押し付けられて、
その入り口に当てがったそれを握ると、
少し無理やりにナカに挿れてしまおうと、身体全体でこっちにやってくる。
「ゃあ――っ・・ぅっ・・・」
ぜんぜん簡単じゃなかった。
その入り口が
自分の身体のほんの一部だとはとても思えないほど、
その圧迫感だけが全身を覆ってく。
苦しいって感じ。
なんだか逃げたいって感じ。
無理やり広げられるその苦しさは、
どこか痛さに繋がってる気もする。
自分の身体のことなのに、オレに出来ることはもう何もなくて、
なんとか意識を散らばそうと
息を吐くことだけに集中しながらただ、そのときを待つ。
蓮ちゃんと繋がるそのトキを。
どれだけ苦しくて、逃げ出したい気持ちになっても
相手が蓮ちゃんならきっと、なにもかもを任せられると思ってたけど、
実際、本当にその通りだった。
「杏野・・・」
「はぁっ・・あっ・・はっ・っ・・・」
蓮ちゃんの声は聞こえてる。
でも、いまは息を吐くことしか考えたくない。
まさしくナカにはいってるって感じ。
そうして、
ソコで感じる圧迫感を逃がしたくてまた、荒く息を吐いた。
「杏野。だいじょうぶか?」
「はぁ・っ・・も・・はいった?」
蓮ちゃんとひとつに繋がれたのだろうか・・・
「ん~・・まだ先っぽだけ。」
マジか・・・と思う。
こんなに苦しいのに、まだ全部はいってないなんて・・・。
「ちょい我慢な。」
すると、オレだってきっと同じことをするだろうな・・・ってことを、
つまりは
最初よりずっと強引に、
無理やりにソコに押し込んでしまおうと蓮ちゃんが動いた。
「ゃあ・・・っ――・・っ・・・・」
反射的に、
蓮ちゃんの身体から逃げようとして、
片手で蓮ちゃんの肩を押しやる。
そして、
そんなオレにおかまいなしに、
蓮ちゃんはさっきよりずっと強い力で腰を進める。
狭く閉じた粘膜を無理やりにこじ開けられるカンカク。
受け入れたい気持ちと、苦しくて逃げ出したい気持ちとが、
交互に何度もやってきて
気づけば涙があふれた。
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