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服選び
「それにしても、お洋服を持ってくれば良かったですね」
「洋服?」
「スーツみたいなの。あの動画の女の子、そういう服着てたでしょう?」
確かに、直生の言う通りだ。
直生に見せられた動画に映っていた女優は若手のOLという設定で、黒いリクルートスーツを着ていた。
「それなら、衣装のレンタルがあったはずだ」
総治郎は、このホテルにどんなサービスがあるかをだいたい知っていた。
たしか、OL風の服も借りられたはずだ。
「レンタル?お洋服貸してくれるんですか?」
「そうだ。カタログが置いてあったと思う」
総治郎は、電車内風の部屋を出ると、ベッドルームに向かった。
案の定、ベッドルームに設置されているローテーブルの上に、レンタル衣装のカタログがあった。
「あったぞ。これだ」
総治郎はカタログを手に取ると、元の部屋に戻って、それを直生に手渡した。
「いろいろありますねえ」
「そうだな」
直生がウキウキと楽しそうにカタログを見る。
貸し出し衣装はOL風のスーツほか、ナース服、体操服とブルマ、スクール水着やセーラー服なんかもある。
「電車内で水着って、変わってますね。そんなの見たことないです」
直生がカタログに載っているスクール水着姿の女の子の写真を指差した。
「全部の部屋にこれがあるんだ。ここのホテル、学校の教室みたいなところもあるし、小さいプール付きの部屋もある」
「それは楽しそうですねえ。ね、総治郎さん、いろいろありますけど、どれがいいですか?セーラー服とかも悪くないですね」
「スーツを着るんじゃないのか?」
「それもいいですけど…そうですね、スーツにします」
少し悩んだ後、直生は衣装を決めた。
「短いですね、やっぱり」
直生が選んだスーツ風衣装は、シンプルな白いブラウスに、黒いジャケット。
そして、従来のものとは比べ物にならないほど短いスカートという組み合わせだった。
露わになった太ももが、眩しいくらいに白い。
そんなスカートを履いて座席に座ると、ふとした拍子に中がすべて見えてしまいそうだ。
「正規品じゃなくて、あくまで衣装だからな」
目のやり場に困った総治郎は、視線を逸らしながら会話した。
もうすでにやることをやった仲ではあるけれど、そんな格好をされると、妙に意識してしまう。
「こんなに短いスカートで電車に乗ったら、ホントに痴漢されちゃうかも…」
直生がわざとらしく、スカートの裾を摘んだ。
そのはずみで、中が見えた。
「きみはまたそんなの履いて…」
直生はスカートの下に白い総レースの下着を履いていた。
「お嫌ですか?」
直生は今度はスカートを全部めくって、かわいこぶったように小首をかしげた。
「嫌ではないが…それで、座席でするのか?」
総治郎は何かを誤魔化すかのようにコホンと、わざとらしく小さな咳払いをした。
「ここがいいです!」
直生は座席から立ち上がると、吊り革につかまって、ほんの少しだけ尻を突き出した。
「立ってするのか?」
「そうです。後ろからあちこち触られて怖いのに、周りが見て見ぬふりしたり、中には一緒になって触ってくる人もいるから抵抗できなくて、最後までされちゃうんです。だから、総治郎さん。後ろに立ってください!」
直生が、やってみたいプレイをイキイキと話し出す。
こんなろくでもないものを見て、変な知識がつかないか、総治郎は心配になった。
総治郎は頼まれるままに、直生の背後に立った。
「それで、後ろからはがいじめにして、体のいろんなところを触ってから、シてくれますか?」
「こうか?」
総治郎が後ろから抱きすくめるようにして、腰を撫でさすると、直生は大げさにもじもじと身をよじった。
「あんっ、やめて、おじさん、何するのお」
直生は、先日見せてくれた動画とまったく同じセリフをこぼした。
なるほど、そういうプレイか。
これは嫌がるフリだと理解した総治郎は、スーツのジャケットの合わせから手を入れると、ブラウス越しに乳首に触れた。
「あっ…やだあっ!」
突然、強烈な甘ったるい匂いがしたと同時に、総治郎は体が昂ぶるのを感じた。
このタイミングで発情期が来たのだ。
──好都合だな
「ここが濡れてるぞ」
総治郎はスカートの中に手を入れると、直生のいちばん敏感な箇所を優しく優しく、指先で可愛がってやった。
「ああ、やんっ…そんな、んんっ!」
「抵抗しても無駄だぞ。ほら、大人しくしろ」
総治郎はいかにも強姦魔みたいなセリフを吐いて、レースの下着を力ずくでずり下ろすと、蜜壺に指を挿れた。
総治郎は体格がいいのと相まって、指も他の人より遥かに太い。
通常なら、指1本でも挿入するのは相当難儀するはずだ。
しかし、直生ははじめて抱いたときからすんなりと挿入できた。
指だけでなく、男根もかなり乱暴に突き入れたというのに、あっさり呑み込んでしまっていた。
オメガはみんな、こんなものなのだろうか。
「あっ、ゆび、だめえ…!」
「嘘をつけ。こんなに濡れて締めつけてるぞ」
総治郎は聞こえやすいように、唇を直生の耳元に近づけながら、指を出し挿れした。
「ああっ…そんな、ひどい!」
言葉責めにも興奮する傾向がある直生には、これがたまらないらしい。
首を後ろに向けて、背後から責めてくる総治郎に、期待をこめた視線を送ってくる。
「もう、挿れるぞ」
総治郎は限界だった。
フェロモンには耐性がついたとはいえ、やはり熱が鎮まることはない。
早く直生の胎内で暴れたい、と体が訴えかけてきている。
「んんっ、やめてえ…」
口ではそう言いながらも、直生は総治郎の腰に尻を擦り付けるようにして身悶えている。
直生ももう限界なのだろう。
密かな要望に応えるべく、総治郎は指を引き抜くと、前をくつろげて男根を侵入させていった。
ゆっくりゆっくり、直生の粘膜を傷つけないように挿入すると、総治郎は体を揺さぶって胎内を突いた。
「あっ、やだ、やめてぇ…んんっ、はあっ…あ、だめ、あんっ、あかちゃん、できちゃうッ!」
嫌だ、やめてと言う反面、体はすっかりできあがっている様子で、無意識なのか故意なのか、総治郎の男根に尻を擦り付けるように動いている。
そのせいで、男根がより深く這入り込み、直生の最奥まで届く。
最奥を突くたびに男根が締めつけられて、気持ちがいい。
「ナカに出すぞ」
「ああっ、そんなっ、ダメっ、やめっ……あ、ちがっ、やめないでえ…イクッ、もう、でるうっ」
快感で乱れきった直生は、頭が混乱してきたらしい。
やめてほしいのか、続けて欲しいのか。
それを考える間もなく、直生は達して、総治郎も後を追うように精を吐き出した。
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