「翼(つばさ)っ、俺の名前は翼だ」 前世の両親が、どこまでも自由に自分らしく羽ばたいていけるようにとつけてくれた名前。誰にも縛られない。そして、なににでも手が届くように。 俺は昔からこの名前が好きだった。 「ツバサ……俺の運命」 噛み締めるような言葉のあとに、また唇が触れ合った。 「んぁ、あんっ、そこ触っちゃっ、やぁ」 トロトロになった下半身にダリウスの手が優しく触れてくる。裏筋をなぞるように指先が滑り、溢れ出した先走りが満たす亀頭を軽く刺激された。激しく腰が揺れて、白濁が勢いよく飛び散る。 地面に染みが広がるのを見て、恥ずかしさが増した。 「あっ、あ〜っ、きもちいっ」 「ふやけきった顔をしているね。俺のツバサ。もっと声を聞かせて」 「んぁ、あんっ、欲しい」 自分からもダリウスの雄々しい肉棒に触れる。好きなんかじゃないって言い聞かせるのに、次から次に愛おしさが溢れてくる。 「もっと触って」 「んっ、俺のもっ」 お互いの昂りをさらけ出し、擦り付けあいながら扱く。グチュグチュと響く音すら、この瞬間を楽しむ材料になっていく。 こんなことをこいつ(ダリウス)とするとは思ってもいなかった。発情のせいにする気なんてない。それ(発情)は俺の背を後押ししてくれただけだ。 初めから分かってた。出会った瞬間からなにかを感じあっていたんだ。 「好きだっ……俺もお前のことっ、好きなんだと思うっ」 「ツバサ……あぁ……本当にツバサは可愛いな。我慢できない」 「我慢なんてっ、する必要ないだろ。はやく頂戴」 慣らしてもいないのに、俺の後孔はダリウスが欲しいと涎を垂らしいている。その口に長い指が差し込まれ、ゆっくりと掻き混ぜれると、双丘が痙攣を起こす。 「欲しがりさんだね」 「んっ、もっ、いいから、こっちが欲しい」 「駄目だよ。傷つけたくない」 「お前のダメは聞き飽きたっ、あうっ、あ、ああ」 自分からダリウスに飛びついて、腰に足を回す。昂った肉棒を鍛え抜かれた腹筋にシャツ越しに擦り付けながら、ダリウスの昂りを後孔へとあてがった。