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エネマグラ※

それから、志貴の動きが止まり、中にじわりと温かいものが注がれるのを感じた。 ようやく解放されると思って、肩で息をついていると、何度か中に押し込まれた後にソレが抜かれた。 一つ一つの動作をされるたびに、自分から媚びるような高い声が漏れ、最悪な気分になる。 解放されたら、もう二度とこの家には帰らない。 俺はそう決意した。 が、志貴は気だるそうに、どこからか別の玩具を持ってきた。 「…え?」 てっきり、終わったものだと思って気を抜いていた俺は恐怖に震えた。 「すっかり萎えちゃって可哀想だから、もう一回立たせてあげようね」 そう言うと志貴は、ツルがついた豆のサヤのようなものを俺の目の前に出した。 「これを入れられると、強制的に立っちゃうらしいよ」 「やだ…、もう、やめてくれ」 確かにそれは、極太のグロテスクなディルドと比べると、まだ挿入できそうなサイズだが…、”強制的に立たせる”の意味が分からず、得体のしれないものを入れられるのが怖い。 「しょうがないじゃん。お仕置きなんだから」 先ほどのガーゼに使ったのと同じローションをその器具に纏わせて、志貴はそれを俺の中に突っ込んだ。 「うっ…」 志貴のモノほどではないが、少し圧迫感がある。 けど、少し違和感がある程度で、俺は少し拍子抜けする。 困惑しながら志貴を見上げると、志貴は器具の外に出ている部分を指で軽くつついた。 その途端、明確にヤバいポイントをその器具が押し上げてきた。 「ああっ!?なにこれっ」 快感を逃そうと身を捩れば捩るほど、威力が増している気がする。 「やだっ!抜いて!!抜いて下さっいぅぅ」 陰茎からは何も出ていないはずなのに、体がイったときのように震える。 「これ、すごいな。エネマグラって言うんだって。知ってる?」 「あ"あ"あ"っ、知らない!知らなっ、ごめんなさっ」 何が何だか分からずに悶えていると、不意に「イってばっかだと可哀想だね」と志貴が俺の陰茎を強くつかんだ。 「あっ!?やめてっ、痛い」

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