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扇情※ 志貴視点

優聖を拘束して、2週間が経つ。 最初は思い通りに行かなかったけれど、最近はかなり従順になった。 ただ、優聖も賢いので俺を騙すための演技かもしれない。 そう思うと、簡単に拘束を解くわけには行かない。 「奉仕で励まして」と言うと、俺の意図を察した優聖は、緩慢な動きで起き上がり、ベッドに座る俺のズボンに手をかける。 全く反応してない俺の竿を取り出し、やや躊躇った後に口をつけた。 2週間前の優聖だったら、絶対にありえない。 俺の思い通りに動く優聖に、俺は感動してしまう。 このまま、俺だけのものになれば良いのに。 初めの頃は、咥えただけでえずいていたのに、今はすんなりと根元まで咥えて愛撫する。 「上手」 そう言って頭を撫でるが、優聖はちらりと俺を一瞥するだけで、また目を伏せる。 優聖と目が合うことも最近は少ない。 どこか遠くを見ているような…、そんな表情が増えた。 それでも、必死に顔を上下する優聖の姿に俺の射精感が高まる。 が、俺もどうせなら優聖を満たしてあげたい。 「もう、大丈夫」 と、優聖の頭に手を添えて、動きを止めた。 優聖は「いかなくていいの?」と言う顔をしてから、口を離した。 優聖の唾液でテラテラとした俺のそこと、同じく濡れた唇が銀糸で繋がる。 俺の兄は、エロすぎる。 多分本人は無意識だろうけど。 その後の流れもちゃんと理解している優聖は、ベッドにどさりと仰向けで横たわる。 きちんと足を開いて、膝を立てている。 従順でお利口だけれど、あまりに事務的な動きに、少しだけ心が冷める。 それでも、好きな人が自分のために体を開いている姿に、萎えるわけがない。 俺は優聖の足の間に体を滑り込ませて、俺よりも細い腰を掴む。 屹立を彼の後孔に擦り付けると、そこがヒクヒクと動いた。 まるで、優聖もそれを待ち望んでいるようで、一刻も早く中に入り込みたい。 が、焦らすように少し押し込み、すぐに体を引く。 と、いつものように優聖は腰をヘコヘコさせる。 その姿が、俺は情けなくて愛らしくて好きだ。 「ふふ、欲しいんだ?」 優聖は何も言わないが、物欲しそうな表情だ。 これはきっと俺の願望のせいで、都合良くそう見えているわけではないはずだ。 目が潤んでいる。 それでも焦らすと、優聖は堪らなさそうに「早く…」と呟いて、腰を掴む俺の手にすがる。 「…っ」 なんだこの可愛い生き物は。 俺の兄だなんて、とても信じられない。 俺はたまらなくなって、焦らすことも忘れて、腰を押し付ける。 「んあぁっ!?」 待ち望んでいた、と言わんばかりに声をあげて、優聖は背中を反させる。 その姿までが俺を煽る。

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