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顔が好き?※

奥をつくたびに「お"っ!?」と下品な声を出して優聖が喘ぐ。 何度体を重ねても、優聖のそこはギュウギュウと俺を締め付けてくる。 見るからに気持ちよさそうだと分かるが、あえて「気持ちいい?」と聞く。 優聖は眉根を寄せて、目を固く閉じて顔を背ける。 行動は従順だが、言葉で言うことが苦手なようだ。 「優聖?」 わざと声を低くして責めるように名前を呼ぶ。 もちろん、腰の律動は止めない。 「んっ、あっ…、やぁっ」 先ほどまで上手いこと調教ができていたのに、と少し腹が立った。 俺はため息をついて、優聖の胸の飾りを抓り上げた。 「あ"あ"っ!?痛っ!!」 優聖が驚いて目を開けて俺を見た。 「ほら、気持ちいい?言わないとこれ、千切っちゃうけど」 嘘だ。 そんなことするわけがない。 こんなことをしているが、俺は優聖が大好きだ。 「あっ!?やめっ、ごめっ…、ごめんなさいっ!取れちゃうっ!それ、取れちゃうからっ」 涙を流しながら首を振る優聖。 そんなに首を振ったら、余計痛そうだけど。 「じゃあ言えるよね?」 「あうっ…、きもちぃっ!気持ちいい!!」 パッと指を離すと、痛みに耐える間に息を止めていたのか、優聖が荒い息を吐いている。 「どこが?」 暇になった両手で、また優聖の腰を掴んで深く突き上げる。 「お"ぁ"っ!?おにゃっ、おにゃかっ!おにゃかがぎもぢぃっ!!」 必死に伝えてくる優聖が健気で可愛い。 抓られるのが嫌なのか、両手をクロスして胸を守っている。 「お腹気持ちいいんだ…、男なのに淫乱だな」 鼻で笑うと、優聖はさらに羞恥で顔を赤くして、俺から顔を逸らす。 ちゃんと俺の顔を見ろとまたムッとする。 「ねぇ。誰が優聖を淫乱にしてるか、ちゃんと、見て」 優聖の顎を掴み、驚いた顔をしたその目を睨みあげながら、さらに腰を動かす。 すると、優聖の締め付けがさらに強くなった。 「はっ…、めっちゃ締め付けてくる」 「やっ…、言わないでっ」 恥ずかしさからまた顔を逸らそうとするが、顎を掴んだ手に力を込めると、また慌てて目を合わせてきた。 学習能力があって、偉いね。 そんな兄が愛おしくなり、自分でも口角が上がってしまうのが分かる。 「あっ…、志貴の顔、しゅき…」 とろんとした顔で優聖が言った。 俺は突然の告白に驚いて、思わず吐精してしまった。 今のは反則だろ。 「あっ、熱っ…、中やだぁ」 中出しだと気づいた優聖が、ぐすぐすと鼻を鳴らす。 いつもなら、それにも少しムッとしていたが、今日は顔とはいえ、好きだと言われて混乱していた。

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