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第5話 絵の行方

写真のデータは、意外というか、すぐにメモリいっぱいになった。 「まあ、高画質モードだから、そりゃそうですよね。」 メモリいっぱいになったSDカード3枚を、代わる代わるパソコンに落とし込んでもらう。 画像確認のために、パソコン本体のハードディスクに。 確認し終わったら、外付けのハードディスクに移していく。 瀬川先輩は、もう手慣れた手つきで、ぱぱぱっと済ませていく。 横で僕がその様子を見て、その後ろからレンさんが見ている。全裸のままで。 「レンさんって、こういうモデルって、慣れてるんですか?」 僕は初めて声をかけた。 「こんな感じのストリップショーは初めてだけどねw」 子どもっぽい笑い顔に、なんかのギャップ感を覚えた。 あぁ、そっか、写真撮られてるときって、大人っぽかったんだ。それが今は、素に戻ったのか。 「早川君、なかなか鋭い視点を持ってるわね。」 「げっ、先輩、心を読まないでください。」 「瀬川さんも、いろんな写真撮ってたんだね。」 「まあ、一応、写真部なんでね。子供の時から撮ってたものも、ここに全部取っといてるの。ネットで漁ってるのは、別のHDDに入れてるけど。」 「エッチなやつかw」 「そうよwww」 臆さないなあ。さすがというか。 「僕のも、そっちに入れてるの?」 「レンくん画像は、ちゃんとパソコンと、バックアップの2か所にあるわよ」 「しっかりしてるねw」 「すぐに見れるようにしてるわよw」 これこれっと言って、フォルダをマウスポイントで指示した。ちゃんと『Ren』と書かれている。 クリックされて、画像と動画がいくつか一覧で表示された。 「えっえっ、これ、出していいんですか?」 「まあ、いいよ。見てみる?どうせ瀬川さんは毎日見てるんだろうしw」 と、動画をクリックした。少し幼いめのレンと数人の男が現れて、レンの体を触っていき、脚を開かせる。 「え、えぇえぇ~」 「どう?初めて見た?」 「うわー…、初めてです…」 レンさんが四つん這いになって、カメラにお尻を見せ、そのお尻に知らない大人が重なるように覆いかぶさって、脚を開いた。 *  *  *

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