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第7話 事の結末
後日。
たまたま、先輩たちの教室の前を通ることがあった。
ちらっと見えただけだけど、レンさんもいた。すぐ後ろに瀬川先輩もいた。
フツーに、生活してる。フツーに、学校に来てる。
先輩がスマホを取り出してる。おいおい、教室じゃダメだろ。
と思ったらキャーって黄色い声が響いた。
あ!あの写真じゃないの?ちょっとマズいでしょ!
「ちょ!先輩!」
反射的に、教室の中に顔を出した。
「先輩、ナニを見せてるんですかっ?」
「あら早川君。」
レンさんが座ってる席の周りに、女生徒が3~4人取り囲んでいた。瀬川先輩を筆頭に。
「もちろん、早川カメラマンの作品よ」
「げ!」
ばばっと近寄ると、あの時の、レンさんのヌード写真!やっぱり!
「(ちょっと、ここじゃヤバいでしょ!)」
「(平気よ。みんなが協力してくれてるから)」
「(って、なんでレンさんまで協力してるの!)」
「(言ったろ?気にしてないから)」
「(いやいや、それっておかしいでしょーが!)」
* * *
後で聞けば、もう前作(「あいつの気持ちは6割引」の作品ですな)で、もうクラスのみんなが周知の事実だという。
「いや、だからってね?学校にもバレちゃうでしょ?」
「うーん、そうかもねー。知ってる先生もいるのよねー。」
「うげ!マジでヤバいじゃないっすか。誰に?」
「ウチの顧問」
「…、えっと?」
「もみ消してくれたのよね。って、知らなかったんだっけ?これ今年の話なんだけど。」
「そうなんですか?前科持ちじゃん!」
「前科ってw」
部室の倉庫の中だから、ある程度の小声だったら響かないので、大っぴらに話し込んではいるけど。
内容が内容だけに、ちょっと言えない話ではあるよなぁ。
「じゃ…、これ、どうしましょ?」
と、瀬川先輩のレンさんの写真を指さした。
「これは、レンくんのファンクラブのメンバーの、プロマイド写真として、永久保存させてもらいます。ビシッ!」
びしっ!
「って敬礼するようなもんですかっ!」
そうして先輩も、ひしっとスマホをがっしり抱きしてて、
「だって、ここまで綺麗な写真って、無かったのよー。マジで理想なポーズで、近距離で、オリジナルで、この手の中にあるんだもん。ホントに早川君の腕を信じて良かったわ。ホントに感謝してるのよ。」
って言い方されるもんだから、まあ、まぁ、悪い気はしなくなってきたけどさ。
「写真部だから、これからこういう依頼も来るようになるわよ。さすがに高校のうちは無理でしょうけど。今後も続けていくんでしょ?無くはないわよ。」
「ん、まぁ、たしかに、いい経験させてもらいましたけどね。まぁ、ね…」
なんだかねぇー。
ホント、これが、変な展開にならなければいいけど。
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