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第63話 時空の歪み
ミトの不在をハジメやスグルが心配していた。
顔を見せに「バー高任」に来た。
礼於が駆け寄って来てハグしてくれた。
「ミト!どこに行っちゃったかと思ったよ。
でも、変わんないねぇ。
ボクは大人っぽくなったでしょ。」
「まだ、ホストなの?」
「もう辞めたいんだけど、円城寺さんが辞めさせてくれない。若い子の時代なのに。」
「うふっ、礼於が若い子、だって。
おじさんみたいな発言だ。」
ハジメとタカも来た。
「話は聞いたよ。いつも話題になってた。
3年もどこに行ったんだ?って。
ロジャーは落ち着いてたね。」
「なんかオレここら辺で、
いつも感じる時空の歪み、について
ロジャーに聞きたい。」
タカがアカデミックな話に持って行く。
「私が答えを知っている訳ではないが、
時空には一定ではないバラツキがあるのは
この頃では、理論上、物理の定番になっている。
色々な場所で観測されている。」
スグルが
「イギリスの有名なストーンヘンジ、俺、あそこに行くと歪みを感じる。礼於も一緒に行ったよな。」
「うんうん、オレあそこに行くとお腹が痛くなる。」
「それ、関係あんのか?」
笑い話になった。
それほど、三年に渡るミトの不在は、みんなの胸に謎を残している。
ミトだけが何も変わらない、年を取らない可愛いままだ。
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