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「分かる? 俺がドキドキしてんの」
「は、はい……。ドクンドクンって伝わってきます」
「苺ちゃんはこんなにも可愛いから、人気なんだろうな」
メフィストは苺の肌に手を滑らせた。その手は徐々に下へ行き、苺のもっちりと弾力のある臀部を撫で回し、ゆっくりと何度も揉んだ。
苺は体をくねらせ、もどかしそうに内股を擦り合わせた。そして、啼き声を必死に堪えるように、シーツを強く握り締めた。
「へへっ、我慢しちゃって。まったく可愛いなぁ。さて、ここはどうかな?」
メフィストはニヤつきながら、臀部から割れ目へと手を滑らせ、苺の秘部を指で少し押した瞬間だった。
「――ひぃ! や、やめて!」
苺の怯える声と同時にメフィストの頬に痛みが走った。パンッと乾いた音が部屋に響き、メフィストは思わず固まってしまった。
メフィストは何が何だか分からず、苺の秘部から手を離すと、叩かれた頬を擦った。そして、苺の顔を見ると、血の気が引けており、ガタガタと震えていた。メフィストは苺の肩を軽く叩き、声を掛けた。
「苺ちゃん、大丈夫?」
「い、嫌だ……。やめて、本当にやめて……。ゆ、許してください……」
「苺ちゃん、しっかりして。何もしないよ。俺の方を見て」
メフィストは苺の手を優しく握り、顔を正面に向かせた。ハッとした顔をした苺だったが、ボロボロと大粒の涙を流しながら、頭を何度も下げていた。メフィストは苺を優しく頭を撫で、宥めた。
「ごめんな、嫌な事をさせちゃって」
「違います! メフィスト様は悪う御座いません! 苺が……苺が悪いんです。頬を叩いてしまい、申し訳ありません!」
「いいよ。意外と力あるんだなぁって思った」
「本当に申し訳ありません……。メフィスト様を喜ばせる事すら出来ず、しまいにはお顔に傷を作ってしまい……」
「大丈夫だって。気にしないで。捕虜にした聖女に殴られた時の方が数倍痛かったから」
メフィストは落ち込んでいる苺の顔を見て、優しく微笑みかけ、抱き締めてあげることしか出来なかった。
苺の啜り泣く声が小さくなったのを見計り、メフィストは苺に浴衣ドレスを羽織らせた。
「す、すみません……。お客様なのに、気を遣わせてしまって」
「何か事情があるんでしょ? 俺が聞いてあげるよ」
「いいんですか? でも……」
「大丈夫、俺は誰かに言ったりしないから。苺ちゃんが話して楽になるのなら、聞くよ」
「グスッ、何から何まですみません」
「謝るのは無しだよ。大丈夫だから」
メフィストは何度も謝ってくる苺の口に人差し指を当て、微笑みながら、ウィンクをした。
「――で、苺ちゃんのお悩みは? 何百年も生きている博識高いメフィスト様が聞いてやろう。なんちゃって」
メフィストが面白おかしく言うと、苺は口に手を当て、小さく笑う。そして、自分の胸に手を当て、数回深呼吸していた。
苺は手遊びしながら、慎重に言葉選びをしているようだった。そして、頬を赤くし、メフィストの顔を窺うように何度もチラリと見上げてきた。
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