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第3話 「キス」の発見──それは偶然、しかし必然(♡)

「おいソラ。ミル貝の比べっこするぞ」  それからというもの、アカツキはしょっちゅうこう言ってソラを茂みに連れ込むようになった。 「ミル貝の比べっこ」は、マラ棒をこすりつけあって気持ちよくなる行為を表す、二人だけの隠語になった。  ソラとしても、家族七人で|蓆《むしろ》を並べて眠る竪穴住居で、こそこそとマラ棒を一人でこするよりも、外の方が家族の目が気にならないし、アカツキと一緒にいれば、ひょっこり他の村人に見られたとしても、笑われる心配はない。  「しよう」ではなく「するぞ」と命令されるのは釈然としないが、村の若者のリーダーであるアカツキに比べて、ソラの存在感は低いのだから仕方ない。  それに実際、一人でするのとは比べものにならないくらい、気持ちよかった。 「あっ、あっ……」  茂みに連れ込まれ、低木に寄りかかって座るアカツキの腰に、脚を広げてまたがると、ソラはさっそく腰を揺らしてマラ棒をこすりつけ始めた。 「おいおい、まだ服も脱いでないじゃねぇか」  ニヤニヤと笑っているが、そういうアカツキのマラ棒も、とっくに硬くなっている。 「だって、気持ち、イイっ……」  首の後ろに手を回し、はぁ、はぁ、と腰を揺らして、服ごしにグリグリとこすりつけると、たちまちソラのマラ棒も硬くなった。  アカツキの肩に頭を乗せて、こっそり視線を落とすと、目の粗い麻布の向こう側に、そそり立つ輪郭がくっきりと浮かび上がり、その先端が腰布を湿らせていた。  ソラの身体の芯が、ますます熱を帯びる。  とろ……とソラのモノから先走りが出て、腰布にジワリとシミが広がった。 「あ……」  アカツキが腰布の前合わせを開けて、ぶるんっと大きなマラ棒を取り出し、流れるような手つきでソラのモノも丸出しにした。  首が、うなじが熱い。  マラ棒をこするのは、こんなに気持ちのいいことだっただろうか。  身体が熱すぎるので、アカツキの耳にうなじを寄せたが、大して冷たくなくて、冷ますことができなかった。 「ちゃんと見ろよ。俺のデカいマラ棒が、お前のちっちゃいミル貝に食らいつくのを」  アカツキは、ソラの長い三つ編みの根元に手を差し込んで下を向かせた。  てらてらと先走りで濡れ、血管が浮き出るほどギチギチに張りつめたアカツキの赤黒いマラ棒が、がつんっとソラの薄桃色のマラ棒に突き当てられた。 「あぁんっ!」  あまりにも気持ちよくて、ソラはアカツキの肩に指を立てて高い声を上げた。 「女みてーな声で鳴くじゃねぇか。……ふぐりついてんのか?」  アカツキは先走りで濡れたソラのマラ棒の根元に手を這わせ、二つのふぐりを手のひらで軽く揉む。 「あっ、はっ……!」 「どんぐり団子みてぇだな」  手の中でコロコロとふぐりを転がされる。ものすごく気持ちいいと涙が出るということを、ソラは初めて知った。  腰をガクガクと震わせ、懸命にアカツキのマラ棒に自らのモノをこすりつける。 「あんっ、あんっ、あんっ、あんっ、アカツキの、ミル貝っ、おっきいっ、きもちいいっ、あんっ、あんっ」 「くっ……、いいぞ、もっと鳴けよ」  アカツキは、激しい腰つきとは裏腹に、ソラの黒髪をゆっくりと撫でている。  アカツキに似合わない優しい手つきに、なぜかドクンと心臓が脈打ち、精がマラ棒の中を駆け上がっていく。 「あ……」「あ……」「ああぁんっ!」  びゅくんっ、びゅるるるうっ!  ソラは腰を引いて思い切り射精してしまった。 「……おい、どうしてくれるんだよ、これ」  アカツキの顔にも服にも、ソラの放った精が飛び散っていた。  浅黒く日焼けした肌だけに、白い精液は目立った。 「向こうに川があるからそこで流せば……」 「それまでに誰かに出くわしたらどうすん……」  上目づかいで弁解するソラに、顔をしかめたアカツキは、一転ニヤリと下卑た笑みを浮かべた。 「ソラ。お前が舐めろ」 「ええ~っ?」  自分の出した精を舐めるなんて……気が進まない。 「さんざん腰振って自分だけ気持ちよくなってんだから、後始末くらいちゃんとしろよ」  確かにアカツキの方は、まだ出していなかった。  さっそくアカツキはソラの後頭部に手を差し入れて、自らの顔に近づける。  彫りの深い、滑らかな肌と、大きな鋭い瞳が目の前に迫ってきて、ソラの顔が熱くなった。  仕方なく、ぺろ……と頬に垂れた白濁に舌を這わせる。  自分の精は、しょっぱにがくて決しておいしいものではなかったが、舌先で感じ取ったアカツキの皮膚は、滑らかで少しだけ汗の味がして、舌の根っこにジン、と痺れが走って唾液が出た。  犬のようにぺろぺろと舌で舐めとりながら、頬をなぞっていくと、アカツキの毛穴や顔の骨格までが感じられ、舌というものは意外と色んなことがわかるものだと、ソラは一人で感心した。  口の中に溜まった唾液と白濁をコクリと飲み込むと、アカツキがかすかに身じろぎした。  アカツキの後頭部に手を回して、顎の下までペロペロすると、髭を剃ったあとの毛穴がチクチクと舌先を刺したので、代わりに唇を当てて吸い取ることにした。  ちゅぱっ……コクリ、ちゅぱっ……コクリ、とやっていると、アカツキがはぁっと大きく息をついた。 「……おい、口の周りにもついてるんだ。ちゃんと綺麗にしろよ」  よく見ると、アカツキの唇の端にも、白濁が飛び散っていた。確かに顎の下より気になるだろう。ソラは舌先でアカツキの唇の端をつつき、白濁をそっと舐めとった。  アカツキの唇は、肌とはまた違う舌触りがした。柔らかくて、少し乾いていて……。  柔らかすぎてソラの舌で舐めとろうとすると押されて逃げてしまい、うまくキレイにできない。 「……ちゃんと、吸い取れよ」  目の前の唇から、熱く湿った吐息とともに命令され、仕方なくソラは、唇を少しすぼめて、白濁が飛び散っていたアカツキの唇の端に合わせた。  ちゅ……  と唇が触れ合った瞬間、いきなり肩をつかまれ、ドサッと地面に押し倒された。 「うわっ」  言われた通りにしたのに、何が気に入らなかったのだろうか。  と思う間もなく、何故かアカツキは肩を上下させて息をつきながら、ソラの唇に吸い付き、ちゅぱちゅぱとしゃぶり始めた。  ソラがアカツキの唇についた精を舐めとるはずだったのに、なんでアカツキがソラの唇をしゃぶっているのか、全然わからない。 「んんっ……、んっ? んっ……」   口の中に舌が入ってきて、ソラの舌や頬の裏を舐めまわし始めた。  何がしたいのかさっぱりわからないのに、色々されているのは口なのに、何故かマラ棒を撫でまわされているようで、一度出したはずの股間が、また疼き始めた。 「あぅ……、はぁっ……」  がつん、がつん、とアカツキは腰を振って、ソラのマラ棒に自らのマラ棒をぶつけ始めた。  まるで男女のまぐわいのようだ。 「くそっ……、なんでっ……、お前、穴がないんだよっ……!」  ぷはっと唇を離したアカツキは、苛立たしそうに独り言を言った。  ないものがないことを咎められて困惑しながらも、ソラの顔も下半身も熱く火照っていた。もしもソラに女陰(ホト)があれば、入れられてしまっていただろう。  アカツキはソラに身体をべったりとくっつけて、互いの下腹部でマラ棒を挟んでこすり始めた。  グリ、グリ、グリッ…… 「あ、あん、あぁんっ」 「女みてーな声で鳴きやがってっ……。穴作れよっ……」 「あっ、あんっ、むり、むりだよっ……」 「うっ……、出すぞっ……」 「ぁんっ」  ドクンッとアカツキのマラが大きく膨らみ、低い呻き声とともにアカツキが精を放つと、熱い汁が、ソラの麻の上衣に染み込み、広がっていった。

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