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お着替えターイム
パーティーが始まってある事に気付く。和、洋、中、いろんなご馳走はあるのに、アルコールが無い。
「なぁビールは?乾杯出来ねぇじゃん」
「ああ、これだ」
「ん?って、これノンアルじゃん!」
「あ、春くん家って厳しいんだよ。未成年だからアルコール出してもらえないよ~」
「マジかよ!くそー!」
「まぁまぁ、とりあえず乾杯しよ。はいみんなグラス持って」
早川がテンポ良く進めてパーティーは進んでいく。まぁ酒が無くても飯美味いしいっか。
「それにしても驚いたなぁ、春くんてば教えてくれないんだもん」
「教えたらサプライズにならないだろ」
「そっか~。嬉しいな♪二人も祝ってくれて」
「そうだ、貴哉プレゼント渡してよ」
「忘れてた!確かここに……」
「プレゼントまであるのー?わーい♪」
これは俺と早川からのサプライズ。早川がチョイスしたんだけど、なんでもカップルにはこういうのがウケるんだとか。
中西に可愛いくラッピングされたプレゼントを渡すと嬉しそうに開け始めた。
「何これー!セーラー服!?」
「!」
「はいお着替えターイム」
「今戸塚の目がギラついてたぞ」
「やだよ!こんなの罰ゲームじゃん!誕生日なのに何で罰ゲーム受けなきゃいけないの!」
確かに、俺だったら怒り狂うな。でも人がやる分には面白いなこれ。
「中西、お前なら似合うから大丈夫だ」
「えー、それなら貴哉が着た方が似合うんじゃない?あ、貴哉が着てよ♪誕生日プレゼントそれがいいー♡」
「はぁ?着る訳ねぇだ……」
「貴哉ちゃん♪今日は誰が主役の日だぁ?」
「はーい♪俺の日でーす」
「つまり主役の言う事は~?」
「絶対でーす♪はい!貴哉着替えて!」
「何でそうなるんだよ!死んでも着るか!」
「もーノリ悪いなぁこういうのはしらける前に着るもんだろ」
「そういう早川が着ればいいだろうが!」
「じゃあジャンケンで決めようぜ。負けたら文句言わずに着る。勝ったら負けた奴に何でも命令できるオマケ付き。どう?」
「ジャンケンか……」
悪くないな。ここで勝てばあの憎らしい早川に屈辱的な格好をさせられる上に何でも命令出来るのか。
「乗った!一回勝負だからな!」
俺と早川の真剣勝負!
何が何でも勝ってやる!
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