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第24話☆

 ちゅ、ちゅと音が立つのが不思議で、白露も真似して琉麒の形のいい唇に口をつけてみた。小さな口を尖らせて音を立てようとすると、口から空気が抜けていく。 「ん、あれ?」 「っふ、何をしている」 「上手にできない……」 「こうするんだ」  リップ音を立てられているうちにくすぐったくなってきて口元の力が抜けると、口内に熱い舌が潜りこんできた。予想外の出来事に肩をビクつかせた白露は、グッと手を握って琉麒の深衣の胸元に皺を作る。  歯列をなぞられ唇を裏から舐められて、尻尾の毛が総毛立った。ガチガチに緊張して歯を食いしばっていると、一度口を離されて甘い声音でささやかれる。熱い吐息が唇にかかった。 「口を開けて」  震えながら遠慮がちに口を開くと、長い舌が白露の小さな舌に絡みついてきた。ぬるりとした感触を感じると、腰にぞわぞわとした感覚が走る。未知の体験に慄いて後ずさろうとすると敷布の上に押し倒された。 「ん、ふっ」  クチュ、ぬちゅと水音が立つのが恥ずかしく感じて、頬にどんどん熱が昇る。寝台の上方に逃げようとしても琉麒はどこまでも追いかけてきて、ついに白露の両手を敷布の上に縫いつけてしまった。 「ん、うぅう」 「……ふ、白露……」  皇帝のまとう伽羅の香りが濃くなる。クラクラするような魅力的な匂いを肺の中に吸い込むと、腰がずくんと重くなった。 「あ……」  はあ、と息を吐いている間に琉麒は白露の帯をほどき、襟元から手を差し入れていた。桃色の突起をつままれると、高い声が上がる。 「やっ」 「かわいいな、食べてしまいたい」 「食べる? あ、そんな……!」  琉麒は胸元に顔を寄せると、白露の胸の果実に吸いついた。むず痒いようなピリピリとした感覚が胸から身体中にじんわりと広がり、白露はたまらなくなって腰をくねらせた。 「はう……っ」 「うん、美味しい」 「そんなわけ、んゃ!」  反対側の乳首もピンと指先で弾かれて、甘い声が喉奥から漏れ出てしまう。もじもじと足をすり合わせても逃しようのない快感に、白露は甘い声を上げ続けた。 「あぅ、やあ……!」 「白露、気持ちいいか?」 「あ、わかんな、ピリピリする……」 「それを気持ちいいというんだ。気持ちいいと言ってごらん」  柔らかく微笑まれて、琉麒の眩い笑顔にうっとりと見惚れた白露は、望まれるままに口にした。 「ん、いい、気持ちいい……っ」  人に触られるのがこんなに気持ちがいいことだなんて、想像していなかった。瞳が自然と快楽で潤みはじめる。

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