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第47話☆

 深衣と靴を脱がされ、琉麒も同じように脱いで中着姿になる。胸板に手を当ててみると、白露とは違ってしっかりと厚みがあった。 「いいなあ琉麒、かっこいい体してる」 「そうか? 白露はかわいいよ」 「かわいいじゃなくて、かっこいいって言われたい……っ」  下着まで脱がされて上半身を露出させられる。帯をしゅるりと解く音がどことなく淫靡に聞こえて、体を震わせた。 「背伸びばかりせずともよい。私はそのままの白露が好きだ。さあ、下も脱ごうか」 「僕ばっかり恥ずかしい、琉麒も脱いで?」 「いや、私はいい」 「なんで? 僕は琉麒のことも気持ちよくしたい」  白露の言葉を受けて、皇帝の白磁の肌はほんのりと色を帯びる。興奮したのだろうか、血の気がよくなった頬は上気していて桃のように美味しそうに見えた。白露が体を起こして彼の頬にちょんと口付けると、琉麒はブルリと体を震わせ怖い顔をする。 「っ、白露……ダメだ、抑えが効かなくなる。まだナカは怖いんだろう? あまり煽らないでくれ」  ナカってどこだっけと一瞬迷って、お尻の間を探られたことを思い出しボンっと火を吹くように赤くなった。 (あ、あああアレをするのかあ……! 恥ずかしすぎるし怖いよう、でも……)  琉麒が望むなら応えたい気持ちがある。チラッと彼の顔をうかがうと欲に目を細めた切なげな表情をしていて、ひゃあと顔を背けて寝台の上で横向きに丸くなった。琉麒は海老のように丸まった白露の衣装を器用に剥いで、一糸まとわぬ体にしてしまう。 「白露、こっちを向いて。向かないなら好きに触るがいいか?」  甘く砂糖のように白露を溶かそうとする声が、頭上から降ってくる。頑なに背を丸めていると肩を撫でられ、背筋を通った手は白露の尻尾を探り当てた。 「うひゃっ」 「耳と違って白色なんだね。手触りがいい」 「あ、あんまり触らないで……っ」 「どうして?」 「くすぐったい、から」 「気持ちいいの間違いではないか?」  尻尾の付け根をやわやわと指先でマッサージされて、じわっと快感が腰の奥まで突き抜けていく。白露は背中を弓なりに反らせて嫌々と首を横に振った。 「ん、ぁ……っ」 「ほら、良さそうだ」 「ぃい、気持ちいいから、それやめて……」 「何も恐れる必要はないよ、もっと気持ちよくなってしまえばいい」 「んゃっ」  琉麒は白露が感じる様子を恍惚とした様子で眺めた。熱を帯びた視線に炙られるように、白露の体はどんどん火照っていく。

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