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第48話☆
尻尾を触られる度により丸くなって膝を抱えていると、琉麒は引出しから小瓶を取り出し、とろりとした液体を指に塗しはじめた。
「それ、何?」
「潤滑油だ、これを使えばより気持ちよくなれる」
「え、あ……んんっ」
胸の尖りに油を塗り込むように指先を押し付けられて、勝手に腰が揺れはじめる。もう片方の手で尻の狭間を探られて、ぎくりと肩を強張らせた。宥めるようなキスが肩に降ってくる。
「少しだけ指先をいれてみてもいいだろうか、痛かったらすぐに止める」
「……う、」
ためらう白露に、琉麒は更に畳みかけた。
「お願いだ、白露。私は君と一つになりたい」
皇帝の悩ましげな表情を見て、白露の心はぐらぐらと揺れた。
(琉麒と繋がったら、もしかしたら発情期が来るかもしれない)
生来のんびりしていて楽観的な白露だから、発情期が来ていないうちは特に考えなくていいものとして、里にいる間は過ごしてきた。けれど皇城で琉麒と出会ってからは、正式な番として認められる方法を探し求めている。
琉麒と番になりたい。白露の中でその思いは大きく膨らんで、今にも弾けそうだった。首輪をぎゅっと握りしめる。
(別の人になんて噛まれたくない。番は琉麒がいい)
お尻の中を探られるなんてどうしても怖い。怖いけれど、白露は勇気を出して返事をした。
「……いいよ、挿れて」
ゴクリと唾を呑み込む音が聞こえて、琉麒が白露の下肢を割り開く。恥ずかしすぎて飾り枕に顔を押しつけて隠していると、蕾に指が触れた。何度か指が穴の周りを往復した後、もう片方の手で臀部を広げられて指先が入ってくる。
「……ひぃ」
「大丈夫だ白露、それとも痛いか」
「っく、ない」
恐ろしいだけで痛くはない。実際にされてみると想像していたような痛みも何もなくて、ただ体内に居座る違和感がすごい。伽羅のまろやかな香りに抱かれながら体内を弄られていると、なんとなくおかしな気分になってくる。
「……ふっ」
「そう、その調子だ。力を緩めて」
ぐにぐにと体の奥へと指先が入りこんでくる。お腹側の一点を掠めた時、恐怖ですくみあがっていた白露の分身が硬さを少し取り戻した。ビクッと腰が跳ねる。
「あ……?」
「どうしたんだ」
「ちょっと気持ちよかったような……?」
「どのあたりだろうか、ここか?」
「ぅ、ん、あっ!」
中にあるしこりを撫でられると、ビリビリと快感が湧き出て声が漏れ出てしまう。
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