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第40話 伴侶 ⑧
「あぁ……うぅ……ひぃぃ……」
同時に与えられる雅成は何度も身体を仰け反らせる。
揺さぶられる身体が何度も倒れそうになる度に、嫉妬から拓海を睨みつけるルイに、楔を強く弱く扱かれ吸われる。
「もっと……突いて……もっと……舐めて……気持ち……ぃぃ……う、ふ……ああぁぁ……」
強い刺激が波のように訪れ、雅成を追い詰める。
快楽の大きな波は、腰の奥から熱い塊としてせり上がってくる。
「あっ、あッ……だめ……イク……イク……ああっ……あっ、ああぁぁぁ……っ!」
ルイにじゅううっときつく吸われ、拓海の楔が奥壁にめり込むほど強く突かれた。
雅成は身体を弓形にそらせ達しルイの口の中で甘く濃厚な蜜を射出する。
口いっぱいの蜜を、ルイは一飲みで体内に取り入れた。
一瞬意識が飛んだように宙を見上げたままルイの体はかたまる。
そして次第に頬を高揚させ恍惚させながらルイは精を放ち、香を充満させた。
はぁはぁと肩で息をすしながら雅成は拓海の楔をずるりと抜き、引き寄せられるように達したばかりのルイの楔を四つん這いになり口に含む。
するとルイの精の味が口いっぱいに広がり、ゴクリと飲み込むと、体の中の足りなかった部分にじわりと何かが染み渡っていくのを感じた。
まるで体に精気が蘇ってくるように。
雅成はルイの楔を咥え、ピストンさせ始めた。
「つっ!」
一舐めされただけで、ルイは唸る。
口の中でルイの先走りが溢れ出るたびに、雅成は飲み込む。
「姫……口、離し……て……でる……ッ」
ルイの精の味が濃くなった。
雅成中で何かが変わり始めるのがわかった。
拓海の時には感じられなかった、細胞の渇きを潤す何かがルイの精からは得られる。
拓海の精しか受け入れたくないのに、渇きを癒してくれるルイの精も求めてしまう。
(ルイが本当の伴侶だから?)
嘘だと思いたかった。
嶺塚の言葉に嘘はないと思っていたけれど、それでも心のどこかで嘘だと思いたかった。
でも嘘ではなかったと、わかってしまった。
(消えてなくなりたい……)
そう思うのに、このまま濃くなったルイの精を欲しいとも思ってしまう。
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