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※※ 第12話

「気持ちよかったんですね、僕とのキス」 「……は、……」 「ああそうだ」 震えて糸を垂らすそれを、不意打ちで握りしめた。 「ひっ、いッ……!」 それだけで半勃ちだったものが、最大値まで熱を帯びた。 「キスしながら、イカせてあげる約束でしたよね?」 「そん、……あ、ンッ!」 逃げようとする顎を捉えて唇の間に舌を差し込み、深く絡ませながら、手の内でそれをしごき上げる。 「ひィッ! いっ、……ん、……はっ……!」 すぐにもイッてしまいそうだ。 僕はしごいてやる手に緩急をつけて、キスの位置を何度も変えた。 同時に、硬くなった乳首を、じかにつまみ上げる。 「ぁ、…あっ、…あああっ……!」 こんなだらしない喘ぎ声と涎を垂らして、これで本当に女を抱いていたって?   「──あはっ」 笑わせる。 鬼頭に爪を当てがい、ガリッと引っ掻いた。 「ぅ、アッ‼︎」 ビクンとのけ反った腰を引き寄せ、恍惚とするその唇を唇で愛撫する。 同時に、鬼頭を親指でグリッと潰した。 「ンッ、んんんっ、……ァ、……っ、ァアア────ッ‼︎」 細い腰がびくんびくんと跳ね上がり、透明だった液は白濁として、僕の手を濡らしていく。 まだ硬度を保つ鬼頭と茎の溝を親指の腹でぬちぬちと掻き回すと、 「ぃっ、アアアッ!……」 スートはぶるぶると腰を震わせながら、続けざまにもう一度イッた。 長い絶頂を迎えた体が、微動し、やがてゆるゆると動きを止めていく。 ──そろそろ入れるか。 そう思い、汗で張り付いたスートの前髪を払う。 スートは、泣きながら瞼を閉じていた。 「スートさん」 「……」 「スートさん?」 「……」 返事はない。 呼吸はあるが、寝ているのとも違うようだ。 「スート」 「……」 スートは、蕩けたような表情のまま、気絶していた。

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