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第38話 7章 囚われの小鳥
話を持ってこられた神林は、当初は断った。能の流れをくむ神林にとっては、歌舞伎役者へ大切な花を捧げる意味合いはない。そう考えたからだ。しかし、結局は大金を積まれたことで受けることにした。当代一流の歌舞伎役者の後援を受ける利点も考えてのことだ。
「香、お前を最初に抱いたのはまだ十五だったな。あの頃と変わらない可愛いさだ。いや、むしろ色気が増して益々魅力的になったな。神林の宗家たちからもしこまれてるのだろう。今は、抱くのは若宗家だけか?」
言いながらも愛撫の手は止めない。成川の指淫は巧みに香を高みに導いていく。香の抗いも、恥じらいも成川にとっては情欲の刺激にしかならない。
「ふふっ、ここはお預けだよ。女の子になるんだよ。香はわたしの女だからね」
成川は香の男を紐で縛める。東月が試みたことを、成川は既にやっているのだった。女のように中でいくことを覚えさせられたのは成川によってだった。
「いやっ、だめっ、許して」
「嫌じゃないだろ。こうすると中で何回もいける、女のようにね」
そうなのだ、際限なくいかされるのだ。それが怖い、どうしようもなく乱れるからだ。香は抗ったが、無駄であった。香は悲し気に自分のものを見る。その哀愁を浴びた表情が、更に成川の情欲を誘った。
「なんて顔をするんだ。そんな顔を他の男にも見せるのか。このままお前をここに囲っておきたくなるよ」
大きな鳥籠に閉じ込めておきたいと、成川は半ば本気で思うくらい、香に夢中だった。成川にとっては香は魔性の小鳥だった。
「今日の香の蕾はいつもより清楚な感じがするな。薄紅色がきれいだ。わたしのを待ちわびているようだよ。香、入れるよ。ふふっ、今日は久しぶりだからね、何度もいかせてやる」
香の蕾に男の楔をあてると、一気に押し入った。香はその衝撃に慄いた。
「ああーっ、ああっ……ああんっ」
堪えても漏れてしまう喘ぎ。その抗いが、余計に成川を刺激することを、香は知らない。香が抗えば抗うほど、成川の男は刺激され、その責める力は強まるのだった。
「ああんっ……だめっ、ゆるしてっ……ああんっ」
香は成川に縋り付くようにして喘ぐ。段々とその喘ぎに甘さが増していく。成川は香の腰に手をやり、突き上げるように責め上げる。
「ああんっ、ああーっいくっ」
香は恍惚の叫びをあげると、そのまま中でいく。その香を、成川は強く抱きしめる。可愛い小鳥。離しがたい思いで抱きしめる。
その後も香は、飽くなき成川に何度もいかされ、気を失った。
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