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懇願2*

 ジェラルドの先端が押し当てられ、ぬるぬると亀頭で蕾をまさぐられる。 「んはぁ……」  ずっと待ち望んでいた愛するひとの感触にレオネはそれだけで射精してしまいそうだった。 ――だが、 「んぁっ……!」  ジェラルドがグッと押し入りようとした時、あまりの大きさにレオネは驚いた。指とは全く違う質量と圧迫感を伴い、メリメリと肉を割り開くようにその怒張が侵入を試みる。 「くっ……やっぱりキツイな……」  ジェラルドが息を詰めて呟く。眉を寄せ、苦悶の表情を見せる。レオネは枕をさらにきつく掴んだ。目を開けて見ろと言われたのに耐えきれず堅く目を閉じ、顔を反らしなんとかこの苦しさを乗り切ろうとする。 「すまん……。慣らしが甘かった。一旦抜くぞ」  ジェラルドがそう言って腰を引こうとする。 「ま、待って! ダメっ! 行かないでっ!」  レオネは声を上げ、ジェラルドに手を伸ばした。 「お願い……ですっ。このまま……、割けても良いから……!」  レオネの目から涙が溢れ出す。 「レオネ、焦らなくていい。これからゆっくり慣らしていこう」  ジェラルドが優しく諭すように、そして伸ばされたレオネの手を握ってくれた。でもレオネは引かなかった。 「い、嫌ですっ! ジェラルドと、ちゃんとっ、つ、繋がりたい……!」  この一年半は初めての夜に身体を繋げなかった事を悔み続けた日々だった。あの二の舞いにしたくない。ジェラルドは愛してると言ってくれたが底知れぬ不安がまだレオネの心には存在している。もしかしたら全て夢なのではと思うような不安感だ。 「お、お願いです……。ジェラルドっ、貴方のを私の中に、注いで……」  レオネを押し広げている肉塊がドクンと脈打った。 「んぁっ!」 「君はっ、そうやって煽るから……!」  ジェラルドはレオネに挿入している切先を再びゆるゆると動かし始めた。 「んっ、んっ……」  圧倒的な圧迫感はほぼ変わらず、レオネは苦しさに必死に耐えた。レオネの中心部分はすっかり萎えて縮こまっているっているが、レオネの心情は喜びと期待に満ち溢れていた。ジェラルドの野性味ある雄らしい身体と顔。赤くなった耳と首筋がレオネに興奮していることを表している。結合部分を確認しながら腰を揺らしていたジェラルドの目線がレオネの身体を下から舐めるように上がってくる。 「レオネっ、いいんだな? 君の中にっ」  ジェラルドか息荒げて確認する。レオネは必死に頷いた。ジェラルドの動きが少し乱暴になり、亀頭が肉輪をぐちゅぐちゅと出入りする。レオネはそこを壊されそうな恐怖心に耐えた。 「くっ……」  レオネのその入口付近でその怒張がドクンと脈打ちジェラルドが息を詰めると、熱いものが腹の中にビュルッと流れ込んで来た。 「あぁっ……!」  中に出されている事実にレオネの胸は歓喜した。ジェラルドの苦悶の表情を目に焼き付けるように見つめる。やがて先端を中に収めたままジェラルドはレオネに顔を近づけてきた。身を屈められ結合部分が少し深くなる。しかしジェラルドの中心部分は達した事により柔らかく体積が減ったようで圧迫感が軽減されていた。それでもレオネのそこは敏感に反応してしまう。 「あっ……んっ……」 小さく喘ぎ声を漏らしたレオネにジェラルドが優しくくちづけをした。 「レオネ……愛してるよ」  ジェラルドにそう囁かれレオネは幸福感にうっとりと包まれた。そんなレオネにジェラルドが腕を自分の背中に回すように促してきた。 「爪、立てていいから」  そうレオネの耳元で囁く。レオネはよく意味がわからないでいると、レオネの腹の中に入ったままのジェラルドの中心がさらに奥へと突き進んできた。 「ひっ! ああぁぁっ!」  不意を突かれた侵入に緩んだそこはかなり奥まで受け入る。 「んっ……、痛いか?」 「はっ、ジェラルドっ! 苦しっ……」  レオネはジェラルドが射精したことで終わったものと思っていたが、ジェラルドはそんな気は更々無かったようだ。  幾分か嵩が減ったことにより、一番太くエラが張った部分が肉輪を通過し大きな痛みは感じない。それでもかなり大きく、しかも刻々とその嵩は先程の体積に戻りつつありレオネの内壁をミチミチの広げてきている。 「ぜ、全部……入った……?」  レオネが恐る恐る聞く。ジェラルドは微かに笑うと「あともう少し……」と囁き更に奥へと入ってくる。 「んぁっ、あああぁぁぁ……!」  そのまま口から出て来てしまうのでは無いかと思うくらいジェラルドのそれは太く長い。やっと尻たぶにジェラルドの腿が当たった。 「……全部、入ったよ」  ジェラルドが囁く。 「ん……あ……おっきぃ……!」 「……すまん。君の中に居ると思うとそれだけで興奮してしまう……。君の中、凄くいいよ……」  ジェラルドが恍惚とした表情でそう言ってくれ、レオネは苦しさの中で悦びを感じた。  ジェラルドがレオネに覆いかぶさり胸を密着させキスをしてくる。入れられたまま貪るように唇を吸われ、舐められる。中が馴染んできたのを見計らいジェラルドが腰を揺らしてきた。先ほどとは違う大きなストロークで中に放ったものを内壁に塗り付けてくる。 「んっ、んっ」  ジェラルドの背中に手を伸ばし必死に動きに付いていく。腹の中全部を掻き混ぜられるようだ。するとジェラルドはレオネの感じやすい場所を大きくえぐってきた。 「はあっ! あん! そ、そこっだめっ!」  この一年指先でくすぐる程度の刺激で快感得てきたそこを、ジェラルドの剛直がゴリゴリと刺激してくる。 「ん? いいか?」  だめと言ったのに全く聞く気がないジェラルドは執拗にそこを突いてくる。 「あん、あっ、あっ、はあぁん……!」 レオネの中心は完全に硬さを取り戻し、ジェラルドと自身の腹に挾まれた状態がさらなる快感をもたらしていた。 「あんっ! で、出ちゃう……っ」 「ん、良いよ。出してごらん」  ジェラルドが耳に直接囁きを送って来た。それが決め手となった。 「あああんっ! ジェラ、ルドぉ……!」  レオネのペニスから勢いよく精液が飛び出て、ジェラルドとレオネ両方の腹を濡らす。それと同時に中のジェラルドをきつく締め上げてしまった。 「くっ! 持ってかれるっ……!」  ジェラルドも低く呻くと身体を震わせた。レオネは再び身体の中で熱いものが弾けるのを感じた。  はぁはぁ……と二人の乱れた息が重なる。ジェラルドが優しくレオネにキスをして囁いた。 「レオネ、愛してる。もう君は私のものだ」  レオネは潤んだ瞳でジェラルドを見つめて言った。 「ジェラルド、私も、貴方を愛しています」  目尻から涙が幾すじも溢れ伝い、金の髪に吸い込まれていった。

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