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甘夢*
ガタガタと揺れる車内でレオネは緊張していた。
体温を感じるほど近くにジェラルドがいる。
ジェラルドと世間話をしているうちはまだ良かった。話が途切れると途端にどうしたら良いかわからなくなって落ち着かない。車窓から外を眺めみるが、見慣れた風景は特に関心を引くものはない。
先程の会話で『お尻が痛い』等と言ってしまった。流れでつい口をついて出でしまったが一瞬ジェラルドに目を逸らされたような気がして、はしたなかったとずっと後悔している。
「レオネ」
ジェラルドに呼ばれて顔を向けると、それと同時に手を握られた。
「おいで」
ジェラルドはレオネの手を握ったまま、もう片方の手を広げレオネを呼ぶ。
「ジェ……」
驚いて固まる。
「どうした? 私に触って欲しいのだろう?」
ジェラルドはそう言って広げていた手でレオネの耳に触れてきた。そして優しく微笑む。レオネがずっと欲しかったあの夜と同じ甘い笑顔と甘い声。
レオネは花に誘われる蜂のようにジェラルドに顔を寄せた。ジェラルドの唇がレオネの唇と合わさる。レオネが舌を差し出すとジェラルドがそれを吸い上げた。柔らかく甘い感覚がレオネの全身を駆け回る。
「んっ……はぁ……」
鼻から吐息が漏れる。唇、舌、上顎と口腔内を嬲られ、下半身に血が集まるのを感じた。
唇が一旦離れた瞬間、ジェラルドが運転席との間にある小窓をピシャッと閉めた。
「レオネ、もっとこっちにおいで」
ジェラルドに促され、ジェラルドに膝に乗るように横抱きにされた。レオネはジェラルドの首に両腕を回しジェラルドの頭を抱え込む格好になった。
ジェラルドは片方の手でレオネの尻を撫でながら、もう片方の手でレオネのシャツのボタンを外す。タイはそのままで胸元だけが開かれていく。シャツの隙間から手が忍込み、胸の突起を探し当てると、指先で弾かれた。
「あっ……」
甘く痺れる刺激にレオネが思わず声を上げる。ジェラルドは構わずさらに大きくはだけさせ片方の突起を指でクニクニと摘みながら、もう片方に舌を這わせてきた。
「は……、あっ……あぁん……」
強い刺激に声を抑えることができない。
初めてジェラルドがそこに触れた時は擽ったかっただけなのに、今は触れれば甘く疼くようになった。
ジェラルドの手がレオネのズボンにもかかり、留め金を外しレオネの中心部分が握り込まれた。
「はんっ……ジェラルド……」
ジェラルドに自身の中心をフニフニと揉み扱かれながら、胸も吸われ舌で転がされ続ける。どんどん高みへと登り詰めていくレオネにジェラルドが囁くように聞いてきた。
「入れて欲しいか?」
「で、でも……こんな所で……」
運転席と薄い壁で仕切られただけのこの空間で既にこんなにも乱れてしまっている。その上ジェラルドと繋がるなんて……とレオネは戸惑った。
「良いのか? もう触れて貰えないかもしれないのに?」
ジェラルドが誘惑してくる。
そうだ。ジェラルドにはもう触れないと言われたんだ。もうこんなこと無いかもしれない。
「私が欲しいのだろう?」
ジェラルドが優しい眼差しで言ってくる。
「……欲しい。貴方が欲しい」
涙を堪えながらレオネがそう言うと、ズボンを一気に脱がされ、そしてなんの準備もなく一気に貫かれた。
「ああぁぁ!!!」
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