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蜜夜4

小刻みに体を震わせている姫野。イクのを耐えているのだろう。 「イッていいよ」 「そ、じゃな……アッ、ん……」 また前立腺を押し込み、もう一方の手で性器を握る。裏筋も亀頭も、どこもかしこも満遍なく責めれば、姫野の体はおかしいくらいに跳ねる。 元から快楽に弱い体なのかもしれない。 「ほら、イッて」 「やっ……また、あっ……ひぁあん……!」 パタタッと俺の腹に姫野の性液が散る。 膝を踏ん張れなくなったのか、横向きに倒れた。シーツにしわができる。 俺は体を起こして、姫野の顔を覗きにいく。 息を吐き出しながら姫野は俺を見る。そして手を伸ばす。俺は姫野を抱きしめてやりながらキスをした。 「大丈夫か?」 「蓮くんのいじわる」 「ごめんって」 「……もう挿れて」 「いや、まだ……」 言葉は続かなかった。姫野からキスをされたから。 二回も達したのにまだ元気そうな姫野のもの。潤んだ瞳は後孔の喪失感を訴えている。 まだ一回もイッていない俺は、散々焦らされたようなもの。 これで耐えられるわけがない。 「じゃあ挿れるからな」 「うん。……きて」 ぐっと息を飲む。 衝動的に性器を姫野に沈めた。姫野は「んっ」と高い声を漏らした。つられかける体を懸命に抑え、ゆっくり自身を進めていく。 姫野の中は柔らかくて、火傷しそうなほど熱い。それでいてしっかり絡みついてくる。気を抜けば持っていかれそうだ。 「……んっ、んっ……」 姫野は目を閉じ、恍惚と声を漏らす。 可愛らしいその顔を見つめながら、奥へ奥へ向かう。

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